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蓮の翼(19)

またまた、説明が多いですし、相変わらず長いです・・・。



SIDE KYOKO

敦賀さんに「蓮国の事を勉強したい」と言ったら、大喜びで先生方を集めてくれた。

地理・歴史・政治経済・国際情勢・・・殆どの事は理に適っていて理解に苦しむことは無かったけれど・・・私にとっては「翼人界七不思議」に数えたい社会システムが、さっそく2つ見つかった。

1つは、王権の拠り所。

各国には固有の「神獣」がいて、国王が国王たる所以は、その獣が「使役獣」として従う事なのだそうだ。「使役獣」を得た国王の能力は圧倒的で、例え王の翼が三枚であろうが、五枚翼の翼人が束になっても敵わないそう・・・さらに国王には時空を超える能力すら与えられ、人間界と翼人界を行き来できるようになるらしい。

さらに、主である国王に失政が続き国を荒れると、獣は王に使役されることを拒否し主を喰い殺してしまうそうで。だからこそ、王の権威は絶対的で不可侵なものだそうだ。

人間界への行き方が気になって「時空を超えるってどうゆうことですか?」と、博士たちに聞いてみたら、数式の羅列が始まったので慌てて止めた。ちなみに敦賀さんに聞いたら、

『キョーコが道を歩いていると、正面だけが壁にふさがれていたとしよう。キョーコが「前後」にしか動くことを知らなければ、それ以上先には進めない。でも、キョーコが「左右」にも動ければ、壁を迂回して先に進むことができる。
 次にキョーコの周りが壁でぐるっと囲まれてしまったとする。キョーコが「前後左右」しか動けなかったら、ずっと壁の中だけど、「上下」にも動くことができたら、キョーコは壁を登って、外に出ることができる。
 そんな感じでね、俺が閉じられた箱の中に居たとする。俺は「前後左右上下」に加えて「過去・未来」を動けるから、箱の壁を壊さずに外に出ることができるんだ。空間の3軸に時間の1軸をプラスした4次元の世界から見れば当たり前の事で、それが時空を超えるってこと。ただこの力は、人間界と翼人界を往復するときにしか使えないけどね?』

(----分かったような、分らないような。とにかく、私にはどんなに頑張っても無理って事は分かった)

私には4年間の間、敦賀さんは人間界にもいて翼人界にも同時に存在していたらしかったのが不思議で仕方無かったんだけど、これも国王の力を持ってすれば「至極当然の選択の結果」で、矛盾=壁の破壊、は起こらないのだそう。

そうゆうすごい能力が「神獣」から授けられるっていうのが、なんというか、一言「すごい」としか言えない。ちなみに、人間界で姿を実体化できるのは・・・六枚翼の王の彼だけにできる技らしい。

もう1つの驚きは結婚制度だった。

私はてっきり、多翼の子孫を多く残すため、一夫多妻制が取られていると思っていた。しかし、例え国王であっても、一度に複数の相手はしないらしい。

その代わり一人の女性に『集中する』期間は「一年間」と決まっていて、一年間で子供が出来なかった相手女性は後宮を去って、別の相手の所へ行くそうだ。もし、子供ができた場合、そのまま後宮に残っても、実家に戻っても、新居を構えても良いらしい。そして、この期間限定の王の相手を「側室」と呼んで無期限の「妃」と区別するのだそう。

この期間限定婚は、多翼の翼人にはすべて適用される結婚の形で、多翼の女性達は、生涯で1人しか産めない子供を得るまで相手を変え続ける・・・それが当たり前の様に言うから・・・何の抵抗もないみたい。というか、特定の恋人を定期的に変えて、子供ができたら2度と恋人は作らない。そして過去の相手はみんな良いお友達に戻りました、めでたし・めでたし。みたいな印象を受けた。

(まるで子供を作るためだけに結婚するみたい・・・実際そうなのかもしれないけど)

一方、無翼や一枚翼の翼人は、好き合った男女が長く一緒に暮らしていくのだそう。良好な「同居」関係を続ける事を目的とした法律もあって、こちらの方が私の生きてきた人間の結婚に良く似た制度だった。

とにかく日中は特にやることが無かったので、私は自分がこれから生きる世界の事を、勉強して過ごしていた。

***

夜になると、敦賀さんが私の所にやってくる。

最初の晩以来、彼はコト始める前に「お伺い」を立てて「返事」を待つようになった。
(かなり恥ずかしいのだけど!)

私がちゃんと断れば、眠りに落ちるまで間、昼間に勉強した事とかの話をするだけになる。でも「蓮妃」として生きると決めたからには早く子供を作らなきゃ、と思うと何日も続けて「否」とは言いづらくて・・・でも、一旦コトが始まると際限が無いというか・・・昨晩もいつ眠ったのか、記憶にない。いつもの様に、昼過ぎになって重たい体を引きずって寝床から這い出してみたら、

「御湯の準備が整っております」

いつもの様に声を掛けられた。
部屋のすぐ隣にあるお風呂に一人で向かう。初日こそ、着替えだけでなく、お風呂も手伝われそうになったけれど。全力で固辞していたら諦めてくれた。

ぽちゃんと無駄に広い湯船に浸かり、ぼんやりと考え始める。
子供って・・・確か、出来やすい日があって、その日を狙ってゴニョゴニョすればできるはずなのよね?でも、今まで意識した事がなかったから、それがいつなのか分からない。そもそも、私は自分が普通の人間だと思っていたけれど・・・ホントに卵を産むような体になっているのかも良く分からないし、妊娠の兆候だって、人間の「常識」が通じるのかどうか・・・。

(・・・誰かに聞いてみる?)

昼間、講義をしてくださる先生方には・・・聞けるような雰囲気じゃない。下手に女官達に聞いてみて、大騒ぎをされても困るし、敦賀さんは、最も聞いてはいけない相手のような気がする。

(・・・誰に聞けばいいの?)

お風呂に入っているせいだけじゃない理由で顔が真っ赤になっていたのだと思う。

「逆上せられてしまわれましたか?冷たいお飲み物などお持ちしましょうか?」

私のお風呂が長すぎると様子を見に来た女官の人に声を掛けられた。

***

結局、後宮の中庭の東屋にお茶の準備をしてもらいモー子さんを呼び出した。モー子さんは私付きの護衛で、時々は話相手にもなってくれている。

「あの・・・モー子さんに聞きたい事があるんだけど・・・」

「なんなりと」

「その、取り合えず座って?」

私の側で立て膝を付いていたモー子さんに椅子とお茶を勧める。

「えっと・・・できれば、今からしばらくの間、友達口調で話してほしいの。ちょっと相談内容が恥ずかしいから、モー子さんに畏まった口調で返されると、益々恥ずかしく感じるから・・・もし「蓮妃」がモー子さんを膝まづかせる程に偉いというのなら、私の「お願い」聞いて?」

そう両手を合わせてお願いしてみたら、うっ、とモー子さんが息をのむ。何だか顔が赤い?

「・・・わかったわ。今から先、キョーコの話をこんな感じで聞けば良いのね?」

そう言って、二人でしばしお茶を飲む。

「それで、私に聞きたい事ってなに?」

ああ、イザとなると、どう切り出していいのか分からない!でも、駄目よキョーコ!天は自ら助くる者を助けてくれるのよ!!

「えっと、あの、その・・・子供が欲しい時ってどうするのかなぁ?・・・って」

そう言うと、モー子さんの顔に・・・私の見間違いじゃなければ、青筋が立ってます!?なんで怒ってるの!?

モー子さん曰く、こちらの人達の子作り(!)は、まぁ、何と言うか・・・ちゃんと決められた日に狙い撃ち(!)をするというか。前日から受精しやすくなるような薬を飲んだり万全の準備するものらしい。

(まるで子供を作るためだけにするみたいだし・・・結婚自体がそうなのだから、そうなのかもしれないけど)

「受精しやすい日だって簡単に測れるんだからね?今度、オススメのを持ってきてあげる」

「ありがとう!」

「大体ね・・・私はおかしいと思っていたのよ。月に1回すれば十分なのに・・・あんな風に、何度も何時間もしつこくする蓮王様が!翌日、昼過ぎまで起き上れないキョーコを見る度に可哀そうで・・・アンタ何にも知らなかったのね!? ・・・あんなのただの虐めよ!暴力よ!」

(まるで見てたみたいな・・・って「見てました」ってモー子さんの顔に書いてある・・・)

「ぎゃー!!嫌ーー!」

私が叫んだものだから、せっかく遠ざけていた女官やら他の警備の人が駆けつけてしまって・・・下がって貰うのに少し骨を折ってしまった。




これから数話で・・・結末に向かうはず。更新がちょっと開きましたが、言い訳やお礼などは本日の昼休みか夜にでも。

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プロフィール

Author:Agren
本家のストーリの進行のじれったさに、素敵な2次小説サイトを巡って熱を冷ましていましたが・・・とうとうを自分自身で妄想を開始しました。
2次は愚か、小説初挑戦です!



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