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蓮の翼(13)

昨日うっかりネタばれし、あわわ、どうしよう、蓮の翼なんて速攻で終わらせて、本誌妄想をやりつくさなきゃ!!
と、うろたえましたが・・・妄想した程の進展が無かったorz。(←いつもの事だ、落ち込むなAgren)やんさん、どうもありがとう。今朝コンビニに駆け込んだら、一日早く、置いてありました!!

では、昨日、夜更しして書いた続き・・・勢いで長くなりましたが、どうぞ~。


SIDE REN

俺は蓮国に戻ってきてしまった・・・独りで。

キョーコが尚王に連れ去られようとしている所に必死に手を伸ばし、彼女の足を掴んだ。彼女の体を傷つけない範囲で、可能な限り強く引き寄せたら、ちゃんと手ごたえがあったのに・・・すぐに腕を振り払われて・・・彼女が落ちていく感覚があった。

(この手を何としても離すんじゃなかった・・・)

俺は自分の手を恨めしく見つめる。
あの場所は、人間界と翼人界を結ぶルートの途中。あそこで放り出されると、着地地点はコントロール不能になる。ただし、あのルートを開いた尚王の国のどこかに辿り着くということだけは分かる。尚王よりも早く、キョーコを見つけ出さなければ・・・

(無事でいてくれ・・・キョーコ)

尚王も彼女に執着しているのは知らされていた。でも、キョーコはもう俺の妃なんだからいい加減諦めろ!
ただ・・・尚王が俺と同じ気持ちをキョーコに抱いているのなら、諦めきれない気持ちは分からなくもない・・・それでも彼女は俺の、俺だけの大事な妃。


SIDE 前蓮王

神話によると、我々の種は・・・遠い遠い昔は、皆六枚の翼を持っていたらしい。しかし、何時の頃からか種が疲弊して卵が産まれにくくなってしまった。そのため、いつからか遺伝子的に最も近い地球の人類を利用することにしたらしい。もう記録すら曖昧な昔から国王が地球人の子宮に卵を転移させて、人類の力を借りて子供を得てきた。

ただ、それには弊害もあって、民の翼の数が徐々に減ってしまっていた。翼の数が少ない翼人が増えるほど、国土は常春の桃源郷ではなく厳しいものに変化してしまったが、天は我々を見捨てた訳ではなく・・・時々「妃」という形で、先祖返りする子供を沢山産むことができる女性を与えてくれる。そうして、各国の翼の数は、多少の増減を繰り返しながら安定して久しい。

残念ながら、俺は「妃」を得る事が出来なかった。でも代わりに「側室」の1人が俺よりも一枚翼の多い・・・六枚翼の子を産んでくれた。

輝く純白の羽に彩られた翼。愛らしい笑顔。そして、まだ4歳だというのに、教育係の博士達も、もう教えてやれることが無いと嘆くほどの頭脳。思慮深く、慈悲深く、我慢強く、美しい・・・何もかもが素晴らしい。この子が産まれるまで、俺は蓮国最高の翼という称号に胡座をかいて政務を怠ってはいなかっただろうか?俺はこの皇太子の父である誇らしさに胸を震わせ、同時に自分の息子に心酔していた。

(この皇太子に継がせる蓮国を、命を賭けてでも、少しでも良くしておきたい。だからあの時、黒光りする卵を孵化させてやろうと思ったんだ)

『黒い卵』----人間界に送った卵の中には、人間との相性が悪く、人間界で罪を犯し、翼も心も真っ黒く染まってしまうものがいる。その翼人を鳥の姿に戻すと、卵を産まずに、ただ黒光りする卵に戻ってしまう。これをそのまま放っておくと卵は孵り・・・人間界へと送った国王に呪いを吐く。

呪いをその身に引き受ける・・・寿命を削るほどの衝撃になるらしい。ただそうすれば、黒卵からも、また清浄な翼人が生まれ、国王に向かって祝福を贈るそうだ。しかし、その国最高の翼を持つ国王への呪いは、そのまま国への呪いに等しい。だから、国王の多くは黒卵が孵化する前に外宇宙へと捨て去って卵を「永久凍結」してしまう。

その時、俺はちょうど尚王が黒卵を捨て去ろうしていた場面に出くわした。俺には自分よりも翼が多い皇太子が控えているのだから、寿命が多少削られたって国に祝福が贈られる方がいい、と衝動的に思ってしまった。だから尚王が捨てた卵を掬い上げ、蓮国の民として生まれるよう、命を吹き込んだ。

返ってきたのは、翼が引きちぎられる様な衝撃。実際、俺の5枚の翼の・・・一番小さな翼の羽が一部、黒く染まってしまったわけだが・・・卵は真っ白に輝いて、再びゆっくりと人間界へと降りていった。どんな祝福が与えられるのか、それは、黒卵を孵そうとする国王が殆どいないので良くわかっていない。しかし、しばらくして、四枚翼の尚王に五枚の翼を持つ子供が生まれたと知らせがあり、尚王から黒卵から「お告げ」があったのだと、蓮国に沢山の貢物が贈られてきた。尚国は喜びに溢れ、五枚翼の皇太子が新たに立てられた。

(祝福は、命を吹き込んだ国王の国ではなく、翼人が産まれた国に贈られるのか・・)

俺は残念に思っていたが、隣国の政治が安定し、関係が良好になる事は蓮国のためにもなる、

(尚国が隣でよかった・・・でなければ、俺はとんだ間抜けな国王だ)

そう割り切る事にした。
しかし、やはり蓮国にも・・・もっと大きな祝福が贈られていたんだ。


SIDE REN

皇太子が10歳になると、国王と一緒に人間界へ行けるようになる。
だから、俺は父王に付いて人間を見にいった。翼のない翼人にそっくりだけど、感情の起伏が随分と激しい。

俺達の姿は、翼人の魂を持つ者にだって見ることはできない。ただ、多翼の人間は夢に見るとか、存在を感じる事ができるらしい。だから、俺たちは意思をもって、多翼人たちに姿を見せ、人間界でより幸せに生きていけるよう、魂と羽が黒く染まらないようにフォローする。

そして、父王は、6年前に産まれた黒卵の子の所をいつも訪れる。黒卵の子には翼が無かったから、このまま人間に同化していくんだろう、とは言っていたが、気になるらしい。でも、俺は正直、会いたくも、見たくもなかった。立派な国王である父の寿命を削って産まれたきた存在。なのに・・・一目見て衝撃が走った。

(この子は「妃」になる!!)

俺の子供を沢山産んでくれる。いや・・・産ませたい。この子を、俺が思うが様に何度でも啼かせてみたい。そうゆう翼人が本来持ち合せていないはずの・・・残酷ともいえる衝動が沸き起こる。そうして俺は理解した。翼人は俺が感じているような強い衝動を失ってしまったから子が成されにくいのだ・・・と。

実際、人間界だというのに、彼女は俺の姿がはっきり見えるだけでなく・・・触れる事すらできる。

(この子は俺だけのもの・・・)

始めて感じる独占欲。俺は、彼女に印・・・成人するまで誰も彼女に触れる事ができないよう、俺がもつ能力を預ける事にした。


SIDE SHO

小さい頃から父王が俺に言い聞かせていた。俺は蓮王が孵した黒卵に祝福されて産まれてきた子供なのだと。

(寿命を削ってまですることか?)

とは思っていたものの、蓮王には感謝していたし「黒卵の子」にも興味があった。だから、始めて人間界に行った時に、父王に頼んでソイツを見に行ったんだ。

(なんだこれ?)

ずっと昔に自分が失った半身を見つけたような感覚。そうだ・・・コイツに翼が無いのは、俺の一翼は彼女から貰ったからなんだ。俺の翼が本来の持ち主である彼女の体を恋しがる。俺も・・・思わず手を伸ばしたけれど、俺の手は虚しく空を切ってしまう。でも、俺の五枚目の翼だけは、彼女が感じるらしい。

「あれぇ?なんだか、この辺に、ぼんやり翼が見えるような・・・」

そう言って、俺の翼を触るようなしぐさをすると、

(ヤバイ位、気持ちいい・・・ホント!なんなんだよ!)

「うーん、気のせいかな~?いけない、いけない、また「キョーコちゃん変!」って言われちゃう!!」

キョーコ、が、駆け出して行ってしまう。

「尚王、俺・・・あの子が欲しい」

思わず、口をついて出てしまう。

「皇太子?それは・・・あの子は蓮王によって人間界に送られたから、天寿を全うしたら、蓮王によって蓮国に戻るんだ・・・それに、あの子は無翼だから・・・もしかしたら、このまま人間の輪廻に入ってしまうかもしれない」

「いや、死んだ後の話じゃない。今すぐにでも、あの体を・・・側に置きたい。俺の五枚目の翼が恋しがるんだ」

そうして、俺は俺の気持ちを切々と説明し始めた。父王は、そうゆうことなら、キョーコが成人すれば連れて来られるかもしれない・・・呟いたけれど、

「まずは、蓮王にお伺いを立てなければ・・・蓮国の民に対して勝手は許されない」

しかし、後日、蓮王からの返事は、

----彼女は未来の蓮妃。絶対に手出し無用。もし、手を出すのなら・・・蓮国は貴国の敵に回る

俺を絶望させる答えだった。




やっぱりちょっと説明チック。次回からはもちょっと物語風になるはず・・・。

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プロフィール

Agren

Author:Agren
本家のストーリの進行のじれったさに、素敵な2次小説サイトを巡って熱を冷ましていましたが・・・とうとうを自分自身で妄想を開始しました。
2次は愚か、小説初挑戦です!



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