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蓮の翼(9)

SIDE KYOKO

「おはよう、蓮妃」

目が覚めると、神々しくも甘やかな笑顔を湛える敦賀さんに挨拶をされた。金髪碧眼で、輝く翼を背負っている敦賀さん。この姿を私のように見ることができる人がいたら、本当の天使だと勘違いしても仕方がないと思う。 

(えっと、私、昨日この人と・・・)

ぼんやりと昨日の事を思い出すけれど、なんだか非現実的すぎて、現実に起こった事として対処して良いのかどうか、躊躇ってしまう。最近、変な夢をずーっと見ているし・・・

(実は夢オチ?とか?)

とりあえず、お約束として、頬をぎゅうぅう~ とつねってみると、

「痛い・・・」

「!! キョーコ、何やってるの!?」

慌てて敦賀さんが私の手を掴み、頬を撫でてくれた。

「もしかして、夢かと思ってる?そうだよね、俺だって、本当に妃を迎えることができるなんて、正直、信じられない。でも、こうして、キョーコを蓮妃にすることができて・・・こんなに幸せになれるとは思ってもみなかった」

そういって、ぎゅぅぅと強く抱きしめられる。

「皆が君のことを待っているから。一緒に蓮国へ行こう」

昨日から不思議な事には慣れているハズの私でも、理解の範疇を超えることが色々と起こっている・・・。

***

「あの、蓮国というのは・・・どこにあるのでしょうか?」

すると敦賀さんは、メルヘンには強いはずの私でも理解できない事を説明し始めた。かろうじて私が理解できたのは、蓮国は地球を含むこの宇宙とは違う、でも無関係ではない「階層」に属している場所にあるということ。そして、そこでは実際に翼が生えている「翼人」が住んでいて、最も翼の多い翼人が国を治めている、ということ。

私は「翼」を子供の頃から見ていたから「何故そうなのか?」と考えても仕方がない不思議な現実は存在する、と知っていた。だから、とりあえず、敦賀さんが説明する「蓮国」というのがどこかにあって、そこで敦賀さんは国王の立場にあるということは認めて話を進めてみる事にした。

「それで、私が「翼人界」の蓮国に行ったとして・・・どれくらいの頻度で、人間界に戻ってこられるのでしょうか?」

と、聞いてみる。実際、敦賀さんは4年程、芸能界で活躍しているから・・・昼間は高校にいったりLMEに行ったりして、夜には蓮国に帰るという感覚で生活ができるのかもしれない、と考えていたら・・・

「あまり、身近な世界ではないんだ・・・」

申し訳なさそうに言われてしまう。二つの世界を自由に行き来できるのは、国王である敦賀さんだけで。そして王が一緒であれば、誰でも二つの世界を移動できるけれど、それでも王の随伴者になれるのは1回だけ。つまり片道切符。

「だから悪いけど・・・君を蓮国に連れて行ったら、二度と人間界には戻してあげられない」

そう言われて、背筋に嫌な汗が流れた。
私は、小さい頃から「翼」が見えたせいで、日常生活に何だか得体のしれない虚しさを感じていた。それでも、母や学校の友人達やLMEの仕事仲間の事を、私は好きだった。

「君の魂は・・・元々、人間界に属してはいないんだ・・・だから、本来の場所に帰るだけで・・・」

別に、魂がどうとかは関係ない。

「だからお願い、一緒に蓮国に来て・・・?」

そう言って、真摯に私を乞う姿が本当に綺麗で・・・でも、私は泣きたい気分になった。

(----この人は・・・こんなに神々しい姿で、私に生まれ育って愛着のある世界を捨てろ、と言っているんだ・・・)

そうゆう風にしか感じられなかった。

「俺と蓮国に来てくれれば・・・キョーコの事を誰よりも幸せにするから」

敦賀さんの羽根がサワサワと揺れ、頬も僅かに朱に染まったように見える。きっと敦賀さんは心からそう思ってくれているんだと思う。でも、

(私・・・蓮国には行けないよ・・・)

この人の腕の中からどうしたら確実に逃げ出せるのか・・・私は慎重に計画を練り始めた。
本当は、私は夢の中にいて、朝になったら、いつものように自分の部屋で目が覚めたら良いのに・・・と僅かに希望を抱きながら。




キョコさんは、簡単には手に入りませんよー。後半はどんどん、ファンタジー世界へGO!

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プロフィール

Author:Agren
本家のストーリの進行のじれったさに、素敵な2次小説サイトを巡って熱を冷ましていましたが・・・とうとうを自分自身で妄想を開始しました。
2次は愚か、小説初挑戦です!



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