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料理が得意な彼女(7)

SIDE REN

今まで、一生懸命、彼女に気持ちを伝えてきたつもりだった。
最初はさりげなく好意を匂わせる所から初めて、最後はストレートに「好き」と伝えてみても、「付き合って下さい」と言ってみても、俺の気持ちは通じなかった。フラれるのならまだしも(全然良くないが!)好意自体が伝わらないのだ。

もう、半ばヤケになり、いっそ犯してしまおうかと思ったこともあったけれど・・・そんな事をしたら一生涯彼女の心は手に入らない・・・「彼女はまだ誰のものでもない」そう自分に何度も言い聞かせ、俺は理性を繋いでいた。

そんな彼女が、ある日とうとう、俺の『彼女』になった。

(実は琴南さんから、敦賀さんが私の事を長い間、好いて下さっていると聞いて・・・)

俺が何度も何度も、真摯に!紳士に!伝えてきた気持ちは一向に通じなかったのに、彼女の親友の一言で、俺の気持ちは彼女に正確に伝わったらしい。こんな事なら、まず琴南さんを懐柔しておけばよかった・・・。

俺はそんな事を考えながら、ふ、とため息を漏らした。

「なんだよ~、蓮、色っぽい溜息なんてついちゃって~。土曜日にキョーコちゃんと何かあったのか?どうせまた、な~んにも起こらなくて落ち込んでるんだろ!?
まぁ、お前の気持ちも分らない訳じゃない、が、現場で無駄に色気を振りまくなよ。お前に群がる女優とかアイドルとか、牽制するの大変なんだから。」

そう言って、社さんが俺同様、ため息をついた。

「彼女達はさ、自分に自信があるから、やっかいなんだよなぁ・・・。蓮と噂にでもなれば、注目されること間違いないし。ああ、キョーコちゃん、早く蓮に落ちてくれないと、俺は苦労が絶えないよ。」

俺は複雑な気持ちでそれを聞いた。一応・・・あの夜から彼女は俺の彼女なんだけれど。

「・・・最上さんは俺の『彼女』です。先日、琴南さんに落とされてきましたよ。」

社さんが怪訝な顔をする。

「どういう意味だ?キョーコちゃんは相変わらず琴南さん一筋って事か?」

俺だって白昼夢をみたと思う位だから、真意が伝わらなくて当然だ。

「いえ、彼女は・・俺がどんなに頑張っても理解しなかった俺の気持ちを、琴南さんの一言で理解したそうです。この前の土曜日、彼女から「俺の彼女になりたい」と言われました。そうゆうことで、最上さんは俺の『彼女』です。」

社さんは、これでもか!と目と口を見開いたまま硬直している。しかし徐々に硬直が解けてきたらしい・・・。どこから声が出ているのか!?と思うほど甲高い声で叫んだ。

「きゃー、レンくんおめでとう~。今日は御赤飯だね!そうだ!お昼はコンビニで赤飯のオニギリ買って食べようよっ。」

「何はしゃいでるんですか?・・・止めてください。」

「やだやだやだ~。」

「やだ、って、あなた幾つですか。」

「え~、だってお前、こうゆう時に赤飯を食べずにいつ食べるんだ?」

「やしろさん・・・」

遊ばれるのは分かっていたので、この人に『彼女』の事は教えたくなかったけれど・・・でも、彼女と付き合っていくに当たって社さんの協力は不可欠・・・だから甘んじて遊ばれるしかない。

しかし・・・片思いの時には本気で腹が立つこともあった社さんの態度が妙にくすぐったい。これからは彼女に電話するのに理由なんていらない、会うための口実も。彼女に触れる事だって許されている。そう思うと、自然と口元が緩む。

「蓮、色っぽいため息もヤバいけど、そっちの顔はもっとヤバいから止めてくれ。」


怖い顔で社さんが言った。

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Agren

Author:Agren
本家のストーリの進行のじれったさに、素敵な2次小説サイトを巡って熱を冷ましていましたが・・・とうとうを自分自身で妄想を開始しました。
2次は愚か、小説初挑戦です!



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