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会いたくて(オマケ2)

SIDE TAKARADA

最初は、編集をやっている黒崎からの訴えだった。

----どうも最近、付けまわされてる

すぐに犯人は知れた。敦賀の息子が『京子』に執心して、金に糸目を付けずに調べまわっている。

「一度、会ってみるか」

***

(初めまして。ホテル経営をさせて頂いている敦賀蓮、と申します。今回はお招き頂きとても光栄です)

日本人離れしたスタイルと整った顔立ち。そして『京子』の名前を出しただけで動揺して頬を染める心酔ぶり。さらに少し話を聞いてみると『京子』だけでなく、「最上キョーコ」の写真にも思い入れがあるという。俺は軽い感動を覚えた。

(----おおっ!鴨がネギをしょっとるぞ!)

最上君を敦賀蓮に繋げておけば・・・彼は必ず写真家「最上キョーコ」のパトロンになる。そう俺は確信した。『京子』がカメラを取ったら「最上キョーコ」になるのだから、ならないはずが無い。

そうすれば、万が一、最上君の父親が彼女の居所を突き止めたとしても、下手に手は出せなくなる。「宝田」と「敦賀」、2つの家を敵に回して恐ろしくない筈が無いのだから。

これから最上君が写真家として世に出るならば、彼女の事があちらに知られる可能性は高くなる。今までの様に、部屋に籠って小説を書くのとは違い、彼女はこれから外に出て行くのだから。俺は、彼女が本格的に活動する前に「最強のお守り」をぶら下げてやることが出来た事に大満足した。

それに、多分、彼は最上君に惚れ込むだろう。そうすれば一石二鳥。取りあえず果報は寝て待て、だ。

***

トルコから帰国した最上君が、新作を書きあげて持ってきた。一ヶ月間籠りっきりで書きあげたらしい。

「タイトルは『美しい男』じゃないな・・・」

最上君が、しゅんとしている。リクエストされたものとは違うものを書いてしまったからだろう。

ヒロインは女性・・・それなりに脚色は加えられているものの、まるで最上君の人生を写し取ったような作品だった。作品中、ヒロインは男性を愛するようになるが・・・そのモデルは敦賀蓮。

「まぁ、タイトルも内容も、本当は何だっていいんだ。これは確かに受け取った。これで『京子』は引退だ」

そう言うと、彼女が驚いている。

「え?だって、人の心の美しさじゃなくて、どちらかというと汚い部分もかなり・・・書いてありますよ?」

「別にいい」

「はぁ」

「俺は、冴菜君に頼まれただけだからな」

突然母の名前が出てきて彼女がビクッとする。

「え・・・何を?」

「父親の影を・・・娘から取り払って欲しいと。君に父親の事を中途半端に告げて影を落としたのは自分の責任だと。君があまりにやさしかったから・・・甘えて八つ当たりしてしまったと泣いていたぞ」

「・・・」

「最後の小説はその為の布石だったんだから、どんなものが出来ても良かったんだ。この世で最も美しい物は『愛』だからな。君に『美しい男』を探させれば、きっと君が美しいと思う男性を探す過程で父親---男性全般に感じているトラウマを超えて恋をすると期待していたんだが・・・この小説が書けた、という事は・・・君は敦賀君の手を取ったんだろう?」

「ええ、まぁ」

最上君が、真っ赤になってしまっている。おーお、恋する乙女顔だ。

「ま、それにだな、例えば君が敦賀の姓を名乗るようになれば・・・万が一にも、あちらが、君を娘だと突き止めたとしても、何もできんようになる。それに、撮影旅行に行き放題になるぞ?」

「・・・敦賀さんと同じ事、言うんですね」

そうか、敦賀君も同じ事を言ったのか。俺は・・・最上君の近い将来を想った。

----披露宴は俺にプロデュースさせろよな。





宝田さんは最上キョーコさんを娘のように思ってます。あと一つ、別視点でオマケをかきますね。

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プロフィール

Author:Agren
本家のストーリの進行のじれったさに、素敵な2次小説サイトを巡って熱を冷ましていましたが・・・とうとうを自分自身で妄想を開始しました。
2次は愚か、小説初挑戦です!



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