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会いたくて(11)

SIDE REN

気持ちを自覚した後、恋心は膨らんでいくばかり。

今までベットを共にする女性に不自由したことが無い。殆どが向こうからの誘いで・・・自分から誘って断られた事が無かった訳ではないが、乗ってこないからといって特段なにも感じる事はなかった。でも今は・・・もし最上さんを誘って拒否されたら?と想像するだけで胸がズキズキと痛む。

彼女に関しては、リサーチを十分に行って、手順を踏んで外堀を埋め、絶対に拒否されない状況を作り出してから「お誘い」をかけたい。そんな気持ちを社さんに打ち明けたら、

(それは俗に言う「フラれるのが怖い」って気持ちだ!お前が一人前に恋をするなんて!俺は嬉しい!!)

と涙を流して喜んでいた。

(良かったじゃないか!いくら『京子』を想っても手は届かないだろうが、キョーコちゃんなら手が届くかもしれない。いや、手に入れてみせろよ!ヒズリグループの御曹司だろお前は!)

今の俺のポジションは「友人」。仕事が早く終わった、という特別でない理由で特別でない場所に食事にいったりする。俺にとっては最上さんが居ればどこでも特別な場所になるけれども、そのままでは駄目で。

いわゆる、最上さんの言う「恋人同士のスペシャルナイト」な場所に、どうやって彼女を連れ出そうか?と、俺は考えを巡らせていた。


SIDE 『京子』

「虚像」を最後に、文壇を降りるつもりでいた。

しかし、公私共に御世話になっている宝田社長が最後にもう一作品だけ書いて欲しいと頭を下げてきた。しかも「人の美しさについて」と内容の指定付きで。

20年間、『京子』の執筆活動をずっと編集者としてサポートしてきてくれたのは宝田社長自身。今まで作品のテーマや発表時期について意見をされた事は一度もない。そんな社長からの『最後のお願い』。

しかも・・・これからは、娘の「最上キョーコ」が社長のお世話になることになっている。だから『京子』として、もう一作品だけ書く事を決意した。

とはいっても、構想も何もない、人から与えられたテーマ。
どうしたものか・・・と考えていたら、宝田社長から「キョーコ君に人物写真を撮らせてみて、それを取っ掛りにしたらどうか?」と言われた。これはキョーコの今後のためになる・・・そう言われて、宝田社長の意見に従った。

モデルはキョーコが自由に選んで構わない、と言われたものの、漠としすぎるテーマであるため、撮影は難航していた。そこで、宝田社長にモデルの選定について助言をお願いしたたら「敦賀蓮」という人物を密着撮影をすることになった。「美しさはもはや人のそれではない」と言われる母親の面影を色濃く映した顔に、日本人には稀な190cmという長身。確かに、申し分なく美しかった。

----しかし、と思う。
社長は、私が男性に対してトラウマを持っている事を知っている筈だ。だからキョーコも女性を中心に写真を撮っていた。『虚像』によって、向きあうべき問題にケリを付けたつもりだったのに、触れたくない最後の『パンドラの箱』まで開けないと・・・社長は『京子』を終えさせてくれるつもりがないらしい。

***

撮影が予想外に難航するなか、社長命令で敦賀蓮とメール交換をする事になった。
琴南奏江の写真で「美しい女」を書くことを提案してみたが、社長が首を縦に振らない。社長の中で(美しい男=敦賀蓮)として最終作を書く・・・と、妙な思い入れができてしまったらしい。

私は彼に、まず簡単な挨拶と交友関係についてメールしてみた。

返信メールには、まず私に対する賛辞。
次に、私の本を読む事によって心の平安を得た事に対する感謝。
さらに、今回の撮影に被写体として十分な働きを果たせない事に対する謝罪。
最後に、自分の交友関係について尋ねてくれたことへの再度の感謝。人生で初めて友人:キョーコを得た事、そして友人付き合いが、彼にもたらした変化について書かれていた。

次のメールでは彼の恋愛について聞いてみた。

返ってきた内容は、私を驚愕させた。
過去の「軽い」恋愛経験に触れた後、現在は真剣にキョーコを想っている事が綴られていた。

それ以後のメールの内容は、主に彼の恋愛に関する事になり・・・私は彼の「キョーコ」を想う気持ちに心を動かされ・・・「美しい男」は男性視点の恋愛小説にしようか、と考え始めている。

----しかし。
これは彼に絶対に言う事はできないが、実は『京子』宛てのメールは宝田社長と「キョーコ」に、業務上必要であろうと判断され、自動転送されている。恋焦がれる相手に対して、気持ちが筒抜けだなんて・・・流石に彼が哀れに感じ・・・キョーコにはメールを読んでいないフリを徹底的にするよう、決意させておいた。


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Agren

Author:Agren
本家のストーリの進行のじれったさに、素敵な2次小説サイトを巡って熱を冷ましていましたが・・・とうとうを自分自身で妄想を開始しました。
2次は愚か、小説初挑戦です!



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