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料理が得意な彼女(21)

SIDE KYOKO

アールマンディのCMは大反響を呼んでいる。
妖艶で純情可憐な敦賀蓮が日本中を虜にした、といっても過言ではない。

Webサイトで、ロングバージョンのCMが見られるはずだったけれど、公開当日アクセスが集中してWebサーバーがダウンしてしまったそう。

そしてなんと、アールマンディの売上が30%も上がり・・・私も功績アリと認められ、次のCMは正式に『京子』として出演する、という契約を結んでもらえた。

敦賀さんと私の関係は・・・相変わらず秘密・・・だから表面上はさほど変化が無い。
でも、私は敦賀さんに少し無理をしてでも会いたい、と思うようになった。だから、TV局や事務所で待ち合わせてドライブしたり、敦賀さんのマンションへも、車の後部座席に隠れて出入りしたりしている。

以前の様に、食欲中枢の麻痺している敦賀さんのため、夕飯をつくったり、お弁当を届ける日々を繰り返している。

***

そうした日々が過ぎる中、おしゃれイ○ムというトーク番組に呼んでもらえる事になった。
ゲストは、ブリッジロックの3人と私の計4人。

初代の、きまぐれロックの坊の中身は私だった、という話で盛り上がる。そして、恒例のゲストの鞄の中身チェックの時間が始まった。

・・・見られたら不味いもの・・・敦賀さんとショータローの人形はちゃんと抜いてきた。

「キョーコちゃんの鞄の中身は・・・お財布、ケータイ、化粧ポーチ、IPAD、ソーイングセット・・・ソーイングセット持ってるなんて女の子らしいね~。で、IPADなんて使ってるんだ?なんだかイメージじゃないなぁ?」

「使ってみたらすごく便利なんですよ?
私、マネージャーさんがいないので、スケジュールの管理は自分でするんです。でも、タレント部の主任とか、同じ事務所の方と共演する場合、その方のマネージャーさんとか、にスケジュール管理を手伝ってもらうこともあって・・・紙よりもこうゆう方が、スケジュールを共有するのに便利なんですよ。それに、最近は台本もPDFで頂けたりしますし。」

「じゃぁ、今出演中のドラマの台本もこの中に?」

「そうなんです。」

「へぇ・・・すごいねぇ!!」

一番年長の司会者のウエダさんが大げさに驚きながら関心している。これで、私の荷物チェックは終わりかな?と思っていたら、司会のイズミさんが、

「きゃー、このストラップかわいい~!」

と私の携帯を手に取った。

「あれ~?キョーコちゃん、『坊』のストラップを使っていたのに、変えちゃったんだ?」

と、光さんが続ける。私の携帯には・・・沖縄で敦賀さんが作ったトンボ玉のストラップが付けてあった。

(キョーコが俺を必要とする時に、遠慮しないで俺に連絡くれるように・・・おまじない。)

そう言って、敦賀さん謹製の品をプレゼントしてくれた。高価なプレゼントより・・・世界にたった一つの贈り物・・・うれしかった・・・。いけないいけない、ぼーっとしちゃ!今は収録中!

「ええ、ガラス細工がとても綺麗なので、お気に入りなんです。」

「「「キョーコちゃん、こうゆうの好きそうだもんね~。」」」
とブリッジブロックの3人がハモる。

「あ----?私これ、知ってる! これ沖縄の○×ガラス工房の手作りストラップだ~!」

イズミさんが声をあげた。私はまさか工房の名前がズバリでてくるとは思わなかったので、焦ってしまって、

「あ、そうなんですか?」と、とぼけた。

「キョーコちゃん、最近、沖縄に行ったの?」

私がアールマンディのCMに出演しているというのは・・・今回分は契約で伏せておかなきゃならない。だから、

「行ったことはないんですけど・・・頂きものなんです。」

と答えた。

「実はイズミも○×ガラス工房に行ったことあるんだよ! いいなぁ~って思ってたから、良く覚えてるの!この・・・紐の部分の金属のプレートが工房オリジナルなんだよ~。」

と、ストラップの組紐に編込んである金属のプレートを触っている。

(ひゃー、すごい偶然!)と私が焦っていたら、

「これ、おまじないが掛けられるんだよね~。」

とイズミさんがストラップの説明を始めた。

「は、初耳ですヨ?」

一瞬、ドキッとしたけれど、敦賀さんの「おまじない」を イズミさんが知ってるわけないし・・・。

「ここを・・・こうやって引っ張ると2つに分かれて・・・ほらね!
このプレートの裏に自分のイニシャルを彫って好きな人に贈ると、その相手から電話がもらえるようになるんだって。
効果があるって有名なんだよ? 」

と教えてくれた。

「えぇぇ!?」

(おまじない、ってそうゆう意味だったの!?聞いてないよ!)

「あ~やっぱりイニシャルが入ってる!キョーコちゃんおまじない・・・かけられてるよ~?モテモテだねぇ?」

とイズミさんが、ニコニコしている。
イズミさん・・・天真爛漫キャラで有名で、本当に他意はないんだろうけど、この後の話の流れ次第ではここは編集してもらわなくっちゃ・・・私はとりあえず平静を装って、

「ファンあってのお仕事ですから、あ、ありがたいことですねよね?」

と、ファンからのプレゼント・・・のように誤魔化して答えた。このまま、話が落ち着いて欲しい・・・そう思っていたのに、

「キョーコちゃん!そのストラップ直ぐに外して『坊』に戻しなよ!」

と光さんが突っ込んできた。イズミさんも、

「確かに~、ファンからのプレゼントは嬉しいけど、手作りでしかも『おまじない』が掛けてあるとなると~ちょっとNGかなぁ~?携帯って、肌身離さず持ち歩くものだしね?」

本当は「そうですね。」って言ってストラップを外した方がいいのかもしれないけれど・・・敦賀さんが作ってくれたトンボ玉のストラップ・・・その一生懸命作ってくれた姿を・・・思い出してしまった・・・思わず、反対の言葉が口からこぼれてしまう。

「えっと、これは・・・このままで・・・いいんです。」

「え~!意味深だぁ~! もしかして彼氏からのプレゼント、とか?」

「え、あの、その、まぁ。」と私がワタワタしていると、

「私、イニシャルばっちり見ちゃった!京子ちゃんの彼氏のイニシャルは『RT』でーす!」
「イズミさん!駄目~言わないでください~!」

私が止める間もなく、イズミさんが口に出してしまう。

「え、だって、『このままでいい』とか京子ちゃんが言うから・・・。」

私はもう涙目で、イズミさんが持っている携帯電話を取り返す。

「あ、まぁ、そうなんですが。ちょっと相手が誰か、まだ知られる覚悟がないっていうか・・・。」

「うっそ!もしかして超VIPとか?」

(しまった!)

「イズミが思い付く超VIPのイニシャルRTといえば・・・Ren Tsuruga とかなんだけどなぁ~!?
 あれ?・・・でも?・・・そう言えば、あのアールマンディのCM、ロケ地は沖縄・・・だったかも・・・」

(ぎゃー!!)

私は心の中で大絶叫する。
ブリッジロックの3人と司会の3人が、私の顔を、驚愕の表情でみている。

「「「「「「 敦賀蓮が純情を捧げてる相手って 京子(ちゃん)だったの!!!?? 」」」」」」

(きゃぁぁ!絶対絶命!!!)

沈黙は肯定だもの!何んでもいいから否定しとかないと!!

(・・・否定、するの?)

沖縄のガラス工房で敦賀さんが言った言葉・・・

(俺は、キョーコと色々な場所に一緒に行って、色々な事を一緒にやりたい。恋人として堂々とデートしたい。君に覚悟がないっていうのを尊重するつもりだけど、今日、キョーコが楽しいと思った気持の何十倍も俺がこのデートで幸せになっている、それだけは覚えておいて?)

撮影の時に素に戻った敦賀さんが言った言葉・・・

(君のためなら、いつまでだって待つよ?)

-----------敦賀さんは、私の気持ちを尊重してきっとずっと待ってくれる。そんな敦賀さんの事を否定するなんて、もう私にはできない。

「あっ・・・・はい、良いお付き合いをさせて頂いています。」

私は、肯定の言葉を紡いだ。



次回で終わりです。

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面白いです!

はじめまして。あやと言います。
私も同じで本誌の二人があまりにも進展しないので色んな二次小説を読んでいた所この素敵なサイトにたどりつきました。すごく内容が面白くて違和感なく読めました!早く続きが読みたいです!
プロフィール

Author:Agren
本家のストーリの進行のじれったさに、素敵な2次小説サイトを巡って熱を冷ましていましたが・・・とうとうを自分自身で妄想を開始しました。
2次は愚か、小説初挑戦です!



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