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Mr.and Mrs. heel(4)

SIDE REN

日が落ちた街を俺達は急ぐ。

通行人達は俺の姿を目にすると驚いた様に道を空けるので、都会の人ごみの中を自分が思った以上のスピードで進む事が出来た。

(あそこの角を右に曲がってすぐだったはず・・・)

目的地まであともう少しだ、と思っていると。俺が掴んでいたセツカの手首が僅かに動き、彼女の手が俺の手首に巻きついてきた。思わず足を止め振り返る。すると、するり、と彼女の手が滑って、俺達の手と手が繋がれた。

「カイン・・・痛いよ?」

彼女が抗議したけれど、返事をする事ができない。

----手を繋いでいる

そう意識した瞬間、俺は全く別の事、父親が好きで良く聞いていた曲を思い出していた。

「I want to hold your hand」

ビートル○のヒットナンバー。愛妻家な父が、良くこの曲を聴きながら身悶えていた。

『曲の中、主人公が好きな女性に対して 「僕が君の手を握ってもいいよ、って言って?」と、お願いする詞がっ!ジュリに恋にした自分の心情そのものなんだっ・・・!私は、彼女と初めて手を繋いだ瞬間を忘れない!それはあまりに甘美で・・・(以下略)・・』

その姿に半ば呆れていたけれど、

(好きな子と手を繋ぐって、こんな・・・)

再度、繋いがれた手を見てみると、それが何かのスイッチのように、手のひらから熱が生じて、全身に回っていく。

(まずい・・・テンぱってきた・・・)

彼女と目が合うと余計に熱が上がる。俺は気付いたら・・・繋いだ手を引きよせてセツカを胸に抱きこんでいだ。

「ちょっと!?いきなり、何するのよっ、離してよっ」

暫く固まっていたセツカから、抗議の声が上がる。俺は自分の取った行動に一瞬だけ動揺したけれど、この行動はいかにもカインらしいと気が付いた。

(そういえば「I want to hold your hand」の邦題は「抱きしめたい」だったな・・・)

自分の行動との奇妙な類似点。手を繋ぎたいって事は、それ以上も期待しているって事で・・・。

「セツは・・・手を繋ぐだけじゃ不満だろう?もっと俺に触れたいだろ?」

そう言って、彼女を包み込むように抱き直して、ゆっくりと歩き出す。
もしかしたら、セツカは暴れ出すかと思ったけれど・・・意外にもそのまま大人しくされるがままなので、

「図星だな?」

と言ってやれば、

「ち、違うわよ!勘違いしないでよね!ちょっと寒かったからっ、カインはただの湯たんぽ代わりなんだからっ!!」

勘違いするな、と言いながらも、頬を染めるキョーコちゃん、いや「最上さん」って呼ばないと不信がられるから。いや、いや、いや、今は「セツカ」・・・もう誰でも良・・・くはない。

俺はとりあえず黙秘を決め込んだ。

(あぁ、俺の理性・・・持つかな・・・?)




後日談

「ツンデレっていいな・・・」
「ちょっ、蓮!?その思わず出ちゃいました的な今の発言は「敦賀蓮」のイメージダウンだから!」
「社さんは、真のツンデレを知らないからそんな事言うんですよ・・・」
「真のツンデレって何だよ!?」
「言葉はツン、行動はデレってやつですよ?」
「意味分らん、分りたくも無いけどな」
「人生損してますね」
「人生・・・そこまで言われなきゃならない事か!?」
「ええ(キッパリ)」
「・・・もう、いいよ(どうせ、キョーコちゃん絡みだろう?)」


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プロフィール

Author:Agren
本家のストーリの進行のじれったさに、素敵な2次小説サイトを巡って熱を冷ましていましたが・・・とうとうを自分自身で妄想を開始しました。
2次は愚か、小説初挑戦です!



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