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LOVE PHANTOM(23)

線路は続くよ、どこまでも・・・



SIDE KYOKO

司法試験に合格したい。なるべく早く。

そのために、しなければならないのは可能な限り受験勉強の時間を確保する事。最低でも合格までに5000時間は必要と言われている司法試験。

(東都大受験の時と同じ位のペース、毎日7時間勉強して2年間かぁ・・・)

高校の時は朝から午後までみっちり授業があったけれど、大学の授業割はもっと余裕があるし、再来年の受験なら、なんとかなるかもしれない。それに、この1年間だって、それなりに勉強してきたし・・・。

大学受験の時の自分の生活を思い出す。

えっと・・・まず、睡眠時間は2時間減らすとして・・・家庭教師のバイトは3学期の期末試験が終わったら辞めさせてもらおう。法律サークルは・・・「友達百人計画」・・・もあるから・・・もっと削れる所・・・自炊は諦めて夕飯は「だるま屋」で済ませて・・・朝食は・・・手早く食べられて栄養価の高いもの・・・果物とコーンフレークでいいかな。

(コーンフレーク・・・)

思い出たのは、羨ましい程の頭脳に恵まれた彼氏の事。

(蓮や奏江だったら、きっと1年もあれば十分なんだろうな・・・)

でも、直ぐに、天才を羨んでもしかないから!と思い直す。
それにしても、どうしよう。私が思っていたよりも、寂しがり屋だった蓮。司法試験の勉強を始めたら今まで通りに会う時間はない。

(ちゃんと付き合ってあげられないなら・・・別れてあげた方が蓮のためなのかな?)

でも、その考えも、すぐに思い直す。
我儘だとは思うけれど彼と繋いだ手を自分からは離したくない。この前だって、母の事をとても心配してくれた。あの時、繋いでくれた手から、凄く温かいものが流れてきた気がして・・・両親の事、東京では誰にも話すつもりは無かったけど、彼になら話しても良い、むしろ聞いて欲しい、って思った。

(蓮が私に愛想を尽かすまでは・・・一緒に居て欲しい・・・)



SIDE REN

まるで小説より奇なり。

そんな人生を歩んできたキョーコが2年後を目途に司法試験を受験するという。彼女の気持ちは理解できるし・・・俺もできる限り応援したい。

----将来は法曹になる

母親の病の事がなくても、法学部への入学は明確な目的があっての事。
本当は将来大学院に行って、その頃には始まるであろう新司法試験を受験するつもりだったみたいだけれど。

キョーコは努力家だし、集中力もあるし、元々の頭だって良い。きっと現行の司法試験だって、2年・・・少なくとも3,4年あれば合格できるのでは?と思う。

(でも・・・今以上に会えなくなるのか・・・)

放置されるのは正直辛い。でも、支えが必要な時に支えるのが恋人ってもんだし、年上の包容力を示すべきだ、とも思う。

(それにしても・・・相変わらずなんてニブイんだ・・・)

「名案だと思ったんけど駄目?」

上目遣いでお伺いを立ててくる恋人は、文句なしに可愛い。
でも、諸手を上げてキョーコの提案を喜べない。
司法試験を受けるために、生活を変えたいと言う彼女が一石三鳥と考えた名案・・・「俺との時間」+「友達百人計画」+「ドライブによるストレス解消」を同時に叶えるために、自動車部に入部したい・・・と言ってきた。

「大学受験の時も、スーペリオには乗ればストレス発散できたし・・・自動車部で走れば、車好きネットワークもできるし・・・蓮にも会えるし・・・それに、元々、本当は自動車部に入りたかったけど・・・最初の頃は蓮に嘘を付いていたから入れなかったの・・・」

駄目?と、再度問いかけられる・・・その「お願い」顔に、俺はとことん弱い。

「駄目じゃないけど・・・皆と一緒に会うんじゃなくて、二人きりで会いたいんだよ・・・」

何故?とキョーコの顔に書いてあるのを見て凹んでしまう。

「私も、今度からだるま屋さんでご飯を食べるよ?」

キョーコに食生活の改善を申し渡されてから、度々行くようになっていた定食屋。今度からは、そこで二人きりで食事をしようと言う。

「あのさ、俺はキョーコと人目の無い所で二人きりになりたい・・・意味・・・分る?」
「?」

さらに首を傾げる恋人に、どう対処していいのか・・・分りません!
幼いころから友達らしい友達がいなくて、イトコ兼幼馴染の男が唯一同年代の「友達」。それじゃぁ、何も知らない清ら乙女に育ってしまっても、仕方がなかったと言うべきか・・・。

(ここまで、何も分ってないなら、何をしても、何をされているか分らないかも・・・?)

だったら、今すぐにでも「人目の無い所で二人きり」の真意を教えたい!と、思う「邪な俺」を何とか心の中に用意してある鍵付き箱に押し込める。

「分った、自動車部に入っておいで。その代わり、今度から俺が料理を作る。だから、キョーコはだるま屋じゃなくて、ウチにご飯を食べに来る事!」

そう、俺からの提案をしてみる。

「ええっ!?蓮が料理!?・・・できたの?」
「やったことないけど・・・勉強するし、何とかする」
「そんな・・・蓮だって忙しいのに・・・」

当惑したような顔をする遠慮深い恋人に、

「最近、食に興味を持つようになって、自分でも作ってみたいと思っていたし、キョーコに会えるし、これも一石二鳥なんだよ?」

なるべく必死さを隠して取り繕う。

「・・・甘えても良いの?」
「これは、ギブ・アンド・テイク。俺は料理をしたい。で、作ったからには食べてくれる人が欲しいんだ」



最初こそ、とんでも無い失敗を幾つかやらかして「オムライス調理禁止令」などキョーコから出されていたけれど・・・俺は生来の器用さで、ひと月程でそれなりの料理を作れるようになっていた。

キョーコの母親の手術は成功したし、キョーコ自身も着々と知識を積み重ねている。それに、彼女は週に何度か大学から俺の部屋に直行してきて、夕食前に俺の部屋で勉強をするようにもなった。それは俺にはとても嬉しい事で、

----キョーコが合格するまで俺が何もかも面倒をみてあげるから、一緒に住もう?

そんな言葉が、最近、喉元まで出るようになっていた。そう、キョーコと俺の(?)受験生活は順調そのものだったのに・・・

「ねぇ、蓮!ショーちゃんが蓮の作ったゴハンを食べてみたいって言うの!今度、連れてきても良い?」

その後・・・名前だけで俺の心をかき乱すようになる男・・・と、俺は対峙することとなった。





キョコさんの為に炊事だけでなく洗濯もしてあげようと決意して・・・赤くなるような可愛い蓮さんだったはずなのに。ガンバ蓮。

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プロフィール

Agren

Author:Agren
本家のストーリの進行のじれったさに、素敵な2次小説サイトを巡って熱を冷ましていましたが・・・とうとうを自分自身で妄想を開始しました。
2次は愚か、小説初挑戦です!



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