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LOVE PHANTOM(18-後)

最初だけ、第三者視点も混じってます。キョコさんは、この時点で彼を「蓮」と呼んでいます。なんか第三者視点と混じって、分かりにくいですね。


SIDE KYOKO

(もうもう、奏江ってば「ベタ惚れしてる」って言うなんて酷いじゃない!恥ずかしい!!)

キョーコが心の中で文句を言うものの、恋愛若葉マークな男はさっきの「ベタ惚れ」発言は、奏江が自分の味方に付いてくれるという意思表明、だと受け取っていた。本当は・・・最も望んでいるキョーコの「意識革命」が既に初デート開始10秒で達成されていた事に未だに気付かずに。

「奏江ちゃん・・・感じの良い子だね?」
「そうなんです・・・私の自慢のお友達です!美人で、頭も良くて、友達も多くて・・・」
「確かに、頭の回転がとても早そうだ」
「分りますか?」
「・・・まぁね?彼女には何か通じるものを感じるな・・・」

もしかして「天才」同士・・・気が合うのかしら?内緒だけど、彼女の「一読全記憶能力」はホント、とっても羨ましい・・・、いけないいけない、私は、私で頑張るの!!

「わー!」「おぉー」「ひゅー」

通りがかったグループから急に歓声が上がってくる。すると、私を引いた手が、まるでダンスのエスコートみたいにくるっと回って、私は蓮と並んで、そのグループのテーブルに向かっていた。

「はい、これが「俺の」彼女、最上キョーコちゃん、です。向こうでクラスコンパをしている所から攫ってきました」
「は、始めまして!最上です」

いきなり、緊張する~。

「可愛いー!」
「ホントだー、目、大きいー!」
「細っそーい」

「とりあえず座って?」

さっきまで、誰か・・・多分、蓮が座っていた席を彼に進められる。

「えっと、挨拶だけだから・・・」

って、あれ?気がつくと、椅子に座っちゃってる。また、時々起こる不思議現象だわ。自分の意思とは関係なしに、椅子から立ったり、移動していたり。ここに来るときだって。

「さっすが、敦賀!」

右斜め前の男の人がパチパチと手を叩いている。そっちを向いたら、

「キョーコ。あのお兄さんは女好きで危ないから、近づかないようにね?」

蓮がそう言うと、どっ、とその場に笑いが起こった。

「貴島君はねー、可愛い子に目が無いからー」
「あー、言われちゃったー、くすくす」
「確かに、貴島さんは手の早さだけは、東都自動車部一かもしれないですよ」
「なんだよー、敦賀だって同じようなもん・・・うぉ」

(同じように?・・・手が早い?)

貴島さんと呼ばれた人が続きの言葉を途中で飲んでしまって・・・怯えてる?彼の視線の先、思わず、蓮の方を振り仰ぐと、どうした?、と、いつもの通りの笑顔。

「とにかく、彼とはあまり口きいちゃ駄目だよ?俺が妬いちゃうから」
「・・・(返事、するところなのかしら?)」
「ん?」

彼氏サマ・・・初対面の人と口を聞くなって言われて、そこで返事をするのは、失礼だと思うですが・・・とは言えない雰囲気で。とりあえず、はい、と答えておく。

(ごめんなさい、貴島さん)

取りあえず、目だけで「ゴメンナサイ」サインを送ったら、再び、うぉ、と呻いていた。本当に危ない人だったらどうしよう。

「「俺の」彼女、可愛いだろう?でも、本人は全然自覚が無くてさ、困るんだよ」
「えー、そうなのー?」
「敦賀君、一目惚れって言ってたよ?」
「そんなのウソです!!」

全く何を言ってるのかしら!?だって、貴方と始めて会った時には、オシャレとか全然考えた事なかったし!最近は少しはマシかもしれないけど・・・

----初ドライブにレーシング・スーツを着て行った女ですよ!私は!!

とは・・・恥ずかしくて流石に言えない。

「ほら、ね?」
「先輩と歩いて来た時に、いい雰囲気って思いましたよ?」
「うんうん、凄く可愛いよー自信持ちなよー」
「そんな・・・皆さんの方が、余程お綺麗ですよ?」
「やだー、逆に褒められちゃったー」

そこに居る人たちは、皆、お酒を飲んでるみたいだから、20代で・・・女の人は、なんか色っぽい(注:貴島君の趣味です)。私がいくら蓮と吊り合おうと頑張っても・・・子供っぽくって・・・全然駄目。

(蓮は、いつもこんな人たちに囲まれて、お酒、飲んでるんだ・・・なんか場違い・・・戻りたいな)

「それにしても、偶然だねー、敦賀君の彼女もここに居たなんて」
「彼女から、ここでクラコンやるってメールがあったからね」
「あ、それで来たのー?なんだー、私達と飲みたいからだと思ってたのにー」
「もちろん、ヤグチさんやイシイさんとも久しぶりに会いたかったからだよ?」
「敦賀君に会いたかった、なんて言われると、社交辞令でも舞い上がっちゃうわー」
「ずるーい、私も会いたかった言われたいー」「あー、私もー!!」

女性達の声が本当に嬉しそうで・・・なんか・・・私の彼氏サマは、やっぱり人気があるって、モテるんだって、ひしひしと感じる。頭で分かっていても、実際に見ると、やっぱり少し切ない。でも、折角のチャンスだから・・・さっきも気になった事を勇気を出して聞いてみたい。蓮の友達に会う機会、滅多にないだろうし!

「あの・・・れ、敦賀さんは、女の子に手が早いんでしょうか!?」

その場が、一瞬で静まり返る。もしかして私、空気を読み違えまくり!?

「キョーコ・・・」
「彼女にこうゆう質問をされるとは・・・思わなかったわ」
「なんか初々しくて可愛い!!大丈夫!敦賀君は貴島君と違って、彼女一筋!!」
「そう!敦賀先輩は、メチャメチャ誠実ですよ!」
「ほんと、敦賀は俺と違って、真面目なんだよ・・・もっと青春を謳歌すれば良いのに」
「貴島君は謳歌しすぎー」
「俺は、自分の欲望に素直なだけ、でも敦賀の律儀さは凄いと思うよ?」

また、賑やかに会話が始まった。良かった、勇気を出して聞いてみて。蓮って遊び人なのかな?って思う事があって、ちょっと心配だったから。

「そうですよね。変な事聞いてごめんなさいっ。敦賀さんが紳士なのは私が良く知っていますから!」
「「「そうそう」」」

一斉に返される同意に、嬉しくなってしまう。

「でも、こんな可愛い子が彼女だったら、俺だって一筋になるよ。毎日「バラ色ランド」してさ」

貴島さんが、そう言うと、

「なに?「バラ色ランド」って?」

隣の女性が聞き返す。

「周期律表の縦の列の覚え方でね、理系なら皆一度は聞いたことがある有名な語呂合わせがあるんだよ。

  『ベッド(Be)にもぐれば(Mg)彼女(Ca)のスリップ(Sr)バラ色(Ba)ランド(Ra)』

ってね。他にも、

  『おぉ!(O)スゲー!(S)セッ○ス(Se)、テク(Te)はポルノ(Po)並み』 

とか。まぁ、どっちも敦賀のコトって感じ?」

「やだー、貴島君、えっちー」
「だから、別に、俺が考えたんじゃないって。そーゆうのがあるの!」

(えっと・・・それって・・・)

「俺、何だか今日は飲み過ぎた。気分悪い」

振り返ると、蓮が口元を押さえて・・・肩が震えている。さっきまで、何でも無いって感じだったのに。その急変ぶりに驚いてしまう。

「あ!ずっと後ろに立ってたから!? 座って、座って!!」

慌てて席を立つと、

「いや、限界だから・・・今日はもう帰るよ。キョーコ、送ってくれる?」
「!?もちろん!」
「じゃぁ、そうゆうことで。俺帰るわ・・・」

そういって、のろのろとコートを羽織る彼を支えながら、私も一旦自分の席に戻り、皆に別れの挨拶をして帰り支度をする。

「ごめんね、そーゆー事で先に帰るから。泰江、女の子一人になるけど、大丈夫?」

「あー、私の事ならー全然平気ー。酔っ払いはねー、寝ながら吐く事もあってー、そうすると喉に詰まって危険だからー、ちゃんと一晩付いててあげるのよー、わかったー?」
「うん、分かった!!ちゃんと添い寝するよ!」

----がくっ

支えていた体が一段崩れた。

「大丈夫ですか?」
「も、駄目」
「ええええええ!?」

とりあえず、店を出てタクシーを拾う。お財布には厳しいけど・・・仕方ないもの。二人で後部座席にすわって、しばらく揺られていると、

「ふぅ、随分良くなった。もう、大丈夫そうだ。ごめんね?中座させてしまって」
「気にしないで、蓮は気分が悪かったんだから・・・」
「今日は、貴島と飲み比べをしてて、大分飲んでしまった・・・奴の言ってた事、酔っ払いの戯言だから忘れてね?」

(貴島さんが言ってた事?)

 『おぉ!スゲー!セッ○ス、テクはポルノ並み』 

(!!)

「は、は、は、はい、忘れます!今日のお店での会話は全て記憶の中から完全消去します!!」
「それは駄目」
「え?」
「俺が彼女一筋って所は、忘れちゃ駄目」
「あ、はい」
「皆が、キョーコは可愛いって、俺とお似合いって言ってた事も重要?」
「は・・・い」

(お世辞を真に受けるには・・・でも、ちょっと位、信じたいかも・・・)

「あと、一目ぼれしたって所も、テストに出るから要チェック」
「あはは・・・蓮って・・・レーシング・スーツ、フェチ、とか?」

「何を言って・・・。でもピンクの服なら、ワンピースとかキョーコは似合うだろうな・・・」
「じゃ、今度、機会があったら・・・買う///。持ってないから」
「うん、ありがとう。でも、持ってないなら、俺がプレゼントしたいな」

そう言って、彼が手を繋いできた。
見上げると、いつもの柔らかい微笑み。私は、笑顔の中の、特に少し細められた目が大好きで。その奥の瞳を覗きこんでいるだけで嬉しくなってしまう。

(ずっと、この人と、手を繋いでいられたらいいな・・・)

繋がった手を通じで、この気持ちが彼に伝染したらいいのに・・・


この時、私は私だけが一人で幸せなんだと思っていた。
彼がこの後買ってくれたピンクのワンピース、それを着るのが、ずっとずっと先の日になるなんて・・・。





ごめんよキョコ。ごめんよ蓮さん、先に謝っておくよ

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プロフィール

Agren

Author:Agren
本家のストーリの進行のじれったさに、素敵な2次小説サイトを巡って熱を冷ましていましたが・・・とうとうを自分自身で妄想を開始しました。
2次は愚か、小説初挑戦です!



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