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LOVE PHANTOM(18-前)

あまりに長いので分割しました。親友登場。



SIDE KANAE

東都大法学部には様々な学生がいる。

例えば、将来は法曹界か政界入りを考えているとか・・・明確な目的があってここに来たタイプもいれば、単に勉強ができたという理由で取り敢えず入ってきた人間もいる。同じ受験難易度・最高峰でも職業が決まる理系の医学部と違って、法学部における後者の割合は結構高い。

私もどちらかと言えば「勉強ができたから」タイプ。
一度パラパラと本をめくれば、その内容を全て覚えられる。そんな私にとって受験なんて朝飯前。

さらに付け加えれば---金銭的不自由の無い人生を送る---実家が貧乏な私にとって、それはとても意味のある事で。そのために「東都大・法学部卒」の肩書は有利だと思ったから、ここに来た。

とりあえず学生の今だって恩恵に預かっている。家庭教師のバイトを時給5000円で出来るから。ホントは「東都大法学部」だけじゃ、そんな高額は無理なんだけど・・・ポイントは「女子」である事。男の子を持つ家庭の親と違い、年頃の女子の親は、男の家庭教師を避けるから・・・「女」家庭教師の時給相場が相対的に高くなる。そう・・・

----家庭教師は、女である事のメリットを活かせる美味しいバイトなの!

これからも、私は女・・・美人である事を利用して「男社会」を上手く生きようと思っている。
そのために「記憶特技」は秘密。「でき過ぎる女」という印象を持たれるのは面倒。だからといって、変に媚びを売って異性として見られるのも面倒。玉の輿・・・他力本願も、姉が結婚に失敗したのを見てるので、選択外。

『綺麗な女の子が頑張ってるな、応援してあげよう』

って周囲に思われながら自力でお金を稼ぐのが、一番の確実に「金銭的不自由の無い人生を送る」方法なのよ。だから、そうゆう風に見られるような「印象操作」は怠らない。

まぁ、私はこんなだけど・・・法曹志望の友達「最上キョーコ」は、正真正銘、素のままで他人から「応援してあげよう」と思わせるタイプ。

立派な企業弁護士になる!という目標に繋がるなら何でも闘志を燃やすのが彼女の特徴で・・・今日だって、語学クラス連中との親睦会で一生懸命、愛想を振り撒いている。母親の「法曹は人脈が命」って言葉に従って「友達100人できるかな♪」を、本気で実行しようとしているから・・・。

(まぁ、私がその第1/100号な訳だけど)

「そういえば、アンタ、彼氏居たわよね?」
「え?・・・まぁ、一応?こんな私には勿体無い人で・・・」

頬を染めるキョーコを見て、前に座る男達の目が泳いだのを私は見逃さなかった。さっきまで、よりキョーコの近くの席を!って水面下で争奪戦を繰り広げていた面々。

(はぁ・・・面倒な事になってるわね)

「最近どうなの?」
「うう・・・あまり聞かないで。それより、今日は、で楽しくゴハン食べよ!大勢でゴハンを食べると楽しいよね?」

また、そんな蕩けるような笑顔、振りまいちゃって。

(ここに居る何人かは、アンタと2人だけで食べたいと思ってるだろうけどね)

「サラダ取り分けるねー、まずはレディファーストで奏江に、はいどうぞ」
「ありがと」
「次は・・・」

あぁ、甲斐甲斐しいったらありゃしない・・・男共は嬉しそうに待ってるし。とりあえず、取り分けられたトマトをひとつ口に放り込む。

キョーコは努力家で一生懸命なのに、ギラギラした野心なんか欠片も無くて。思考が素直というか、人の為に一生懸命になるというか、騙されやすそうというか(弁護士希望でどうかと思うけど)、とにかく都会育ちという割にはスレていないというか・・・。以前は、外見もそんな感じだったのに・・・

----最近、凄く綺麗になったのよ!

ちょっと前までの垢抜けない感じは何処へやら。彼氏のために頑張ってるらしいんだけど、まるで蛹から蝶!のような変貌ぶり。必然的に以前はキョーコに「学友」以上の興味を持たなかった男供が近寄って来て・・・この外見と中身のギャップにノックアウトされてしまう。

(男の父性本能を刺激して・・・応援したい&守ってあげたい、そう思わせるのは確かにお得よ?でも、本気で手に入れたい・・・そうゆう対象に・・・不特定多数から見られるのは損なのよ!?)

キョーコは彼氏から『自分以外の女の子が誘われていない、男からの「お誘い」は「彼氏」を理由に断る事』って言われてるらしい。だから大丈夫だとは思うんだけど・・・定期的に「彼氏います」って、予防線を張っておくに越した事は無い。

(そんなの、自分でやんなきゃ駄目でしょー!こんな美少女になっちゃったのに、未だに自覚が無いってどうゆうことなのーー!!まったく、もーーー!)

彼氏が言い含めるのも尤もだと思うんだけど。あぁ、その彼氏だって、随分軽いタイプみたいで・・・ケータイの写真を見る限り大したことないのに、キョーコはメロメロで・・・そっちも一応、友達としては心配。

「どーしたの?眉間に皺。美人が台無しだよー?」
「別に、何でもないわ。確かに皆で食べるのと美味しいって、思ったの」

(ウチは貧乏大家族で食事は争奪戦だったから・・・ホントは独りで食べるのが好きだけど)

「だよねー、ご飯は大勢が良いよねー」
「2人きりじゃ駄目?」
「奏江とだったら2人もいいなー、親友の特権っぽいし」
「じゃぁ、俺とは?」

(誰!?)

急に会話に割り込んできた内容に驚いた。
店内が少しざわついて誰が言ったのか良く分らなかったけど、向かい側に座っていた皆の視線が、なんか上の方に向かっている・・・?

「やぁ、キョーコ。偶然だね?」

そちらを見やると、すごく背の高い男が立っている。頭上のスポットライトがちょうど逆光になって顔は良く分からないけれど・・・

「蓮!?」
「今日は、クラスの友達とご飯だって言ってたよね?」
「うん。どーしてここに?」
「今日、俺もこの店での飲み会に誘われてね?・・・もしかして、こちらが「奏江」ちゃん?紹介してくれる?」

(蓮、ってキョーコの彼氏の名前よね?)

そう思っていると、その男が、私とキョーコの間にしゃがみ込んでくる。その顔をみてビックリ。キョーコのケータイに入っているピンボケ写真・・・映り悪すぎよ!!

「こちら、琴南奏江ちゃん、同じ法学部のお友達です」
「えっと、こちら、敦賀蓮さん、その、私の彼氏サマです」

(うはぁ・・・「彼氏」ってタイミングで、顔が崩れたわ・・・この顔・・・これはかなり・・・)

「始めまして。敦賀です、いつもキョーコがお世話になってます」
「始めまして・・・琴南です」
「噂は、キョーコから伺ってるよ?とても良くしてくれているみたいで、ホント、君にはいつも心から感謝してるんだ。本当にありがとう」
「いえ、お礼を言われる事じゃ・・・」

(「感謝」だなんて、まるでキョーコが自分のものみたいな・・・あれ?)

「敦賀蓮」は、私に、にこ、と微笑んだ後、立ちあがって私達の周囲の男子達にも挨拶をする。

「お邪魔して悪いね?「自分の」彼女を偶然見つけたから・・・つい?」

・・・この男・・・口角だけは上がってるけど・・・目が全然笑ってない。あ、キョーコにマジ惚れしてるスズキ君とイシバシ君に、今、ガン飛ばしたわ。

(随分・・・話に聞いてるのと違うじゃない?)

「お邪魔ついでに、ちょっとだけ彼女、借りても良い?一緒に飲んでいる連中が「俺の」彼女を見たいって,うるさくって困っているんだ」

(なんだか、同じ匂いを感じるわ・・・確信犯的印象操作)

軽く、困っちゃうよね?というジェスチャーをして、あくまで口調は穏やか。さっき飛ばした厳しい視線だって、スズキ君達は違和感程度にしか感じてないでしょうけど・・・。通じるものがあるからこそ分る。私には目線の高さを合わせて、同盟?を持ちかける笑顔。キョーコの周りの男共には、高い位置から見下ろして、余裕の作り笑い。キョーコにだけは、心のままに。

(----あぁ、なんてキョーコに似ても似付かない男)

この店に居たのも、何処までが偶然なのか、分ったもんじゃないわ。でも直ぐに、これはこれである意味安心なのかも、と思い直す。騙されやすそうな人間x2のカップルじゃ、それこそ騙されるわ。

「良いですよ?私達だけキョーコの「彼氏」を拝めたなんて不公平ですからね」
「そう?ありがとう。じゃ、ちょっと行こうか?」
「え?」

キョーコが戸惑いの声を上げた頃には、手をしっかりと握られ、店内の奥の方に向かってエスコートされている。

「「「・・・」」」

押し黙ってしまった男子達。

「始めてキョーコの彼氏見たけどー、あんなに格好良いのならー、あの子がベタ惚れするのももっともねー、あーお似合いー、あー羨ましいー」

私は同盟受入の証として、多分地獄耳を持つ男には大き過ぎるであろう声を上げた。

(キョーコは「プレイボーイに遊ばれてるかも・・・」って言ってたけど、あの超絶美形男・・・大マジじゃないの・・・)





皆さまから、なんでキョコさんが居るの!?と言われましたが、食事もおいしいバーで、みなさんとご飯食べてました。

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プロフィール

Agren

Author:Agren
本家のストーリの進行のじれったさに、素敵な2次小説サイトを巡って熱を冷ましていましたが・・・とうとうを自分自身で妄想を開始しました。
2次は愚か、小説初挑戦です!



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