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LOVE PHANTOM(16)

ちょいと寄り道していて遅くなりましたが、続きをどうぞ。




(破廉恥って・・・「恥知らず」って意味だよな?)

そこまで言われる事をしただろうか・・・?蓮がしばし呆然としていると、

「あの反応は無いわー」
「ねー」
「私なら喜んじゃう」

キョーコの隣に座っていた制服の女の子達のひそひそ声。

(彼女が喜ばなきゃ意味がない・・・そうだ、キョーコは?)

振り返って、辺りを見回すけれど姿が無い。たった今、恋する相手から美男子認定をされた男は、そうとは知らず、ツキン、と胸を痛める。

「あのっ、俺の彼女、どっちに行ったか教えて貰える?」

2人の会話を聞いていたらしいセーラー服達にきいてみると、

「あ、え、109の方に、は、走っていきました!」
「ありがとう!」

笑顔ひとつで、少女達を虜にした青年は渋谷の交差点の中に消えて行った。


SIDE KYOKO

「どうしよう・・・」

思わず逃げ出してしまった。今の気持ちをどう言えば良いのか・・・ああ、穴があったら入りたい。いえ、無ければ無いで自分で掘ってしまいたい・・・!

「地面に穴を掘って自分を埋める、自分」
を想像したら、ちょっと気持ちが落ち着いくる。でも、問題は全く解決していない。ああ、どうしたら。

「だって、いきなり可愛いとか、キスしたいとか、困るわけよ!」
「ごめんね?」

(ーーーーー!!)

反射的に、声のした方角の反対側に飛びのいてしまう。

「・・・キョーコの出身はどこだったっけ?」
「?名古屋ですけど・・・」

いつの間にか現れた敦賀さんからの不自然な問い。一体今更なにを?知っているはずですよね?と、思う。

「俺は名古屋に行った事がないんだけど・・・もしかして人里離れた山奥なのかな?テレビ、ちゃんと映ってた?」
「何言ってるんですか!?東京・大阪に続く、大都市ですよ!!」
「だって、ただのリップサービスに、あそこまで動揺して『破廉恥』だなんて。よほど世間から隔絶された生活を送っていたのかと・・・」

クスクス、と悪戯っぽく笑う敦賀さんに、ちょっと腹が立つ。

「わ、私の事、からかってたんですか!?」
「んー、俺の事ぽかーんと口を開けたまま見上げてたから、つい・・・」
「『間抜け顔』が気に入らなければ、そう言ってくれればいいのにっ!」
「俺は女の子に、間抜けな顔、なんて言うほど、無神経じゃないよ?」

なんだか・・・自分が過剰反応してしまったことが、すごく恥ずかしくなってきた。

「もー、敦賀さんの天然女たらし!!」
「心外だな・・・誰にでも言う訳じゃないよ?『彼女』にだけだから」

『彼女』。その言葉にドキンとする。えっと、この素晴らしく眉目秀麗な人の彼女?私が?

(初心者にはハードルが高すぎです~~~!)

そう、心の中で叫んで気付いた。そうだ、私にとって彼氏が出来るのは人生で初めて。でも、敦賀さんにとって、私・・・何人目の彼女なんだろう?

(こんなに格好いいんだもん・・・)

私とだって、お試しで付き合うんだって・・・色々な人を「お試し」してきたのかしら?

「どうした?」

またもや、いつの間にか至近距離まで迫っていた綺麗な顔に覗きこまれ、あ、私またアホ面してる!と、こんどはちゃんと自覚する。

「ち、近いです!」
「・・・とにかく・・・歩きながら、話しよう?映画始まっちゃうよ?」

そう言いって、手を差し出された。

(これは「お手をそうぞ」の仕草よね?) 

近くに居るだけで、私をアホ面にする不思議なパワーの持ち主の手を取ったら、どうなってしまうのか。
逃げ出したいような、でも、この手を取りたいような、なんというか・・・敦賀さんの手から、何やら強力な引力と、斥力が同時発生しているみたいで。ちょうど力が反発しあう中心にいるような気分で・・・すっかり動けなくなっていると、

「手を繋ぐのもダメなのか・・・」

呆れたような声に、ハッとしてして、顔を上げると、呆れる、じゃなくて、なんて言っていいのか分らない複雑すぎる表情の敦賀さんがいた。え、と、悲しい?って感じ。なんで? でもすぐに、

「君が『逃げ出した』のが映画館の方向で助かったね?あ、もしかして早く映画見たかっただけ、とか?」

軽い会話を投げかけられる。

「そっ、そうですよ!さ、行きますよ!!」

私は、敦賀さんの脇を抜け、目的の方向に歩き出していった。


SIDE REN

渋谷109の前の広場にいるキョーコを見つけ、さっきの言葉を冗談だと思わせた。

(走る純情さん・・・)

キスって単語にあそこまで反応するとはね。

(まだ、キスした事・・・ないのかな?)

俺が教えてあげ・・・ちょっと待った。まずは彼女との初デートを楽しいものにするのに集中しないと!そうして、予定通り、評判の映画を見て、夕飯を予約した時間まで少し時間があるからと、東急ハン○を一緒に見て回る。

珍しい物が沢山置いてある店内をキョロキョロとみて回る姿に、彼女は18歳・・・年相応なんだな、と思う。でも、俺は年齢よりも老けて見えるから・・・もしかして、年相応の彼女と一緒に居ると、この微妙な距離感と相まって、俺達は恋人同士じゃなくて、兄妹に見えてたりして・・・?

(手を繋ぐか、腰を抱いて歩いていれば、そんな誤解なんてないのに・・・)

だから、ちょっと待てって、

(バランスが大事だろう?)

慌てて最近学んだ「恋愛の掟」を自分に言い聞かせる。彼女は俺に押し切られて付き合ってるだけ・・・。彼女の俺への気持ちは「お友達」。だから、俺もお友達+αの距離から踏み込むのはあまり良くない。

----それにしても・・・今日の格好、可愛いな。

いつもはパンツスタイルなのに、今日は膝丈のスカートにヒールの細いサンダルを履いている。足、綺麗だなぁ・・・足首も細いし。確か足首が締まっている子はあっちも・・・

「あの、どうしました?」

デート中に何度も陥っている邪思考・・・を見破られたようなタイミング。内心動揺するものの、でも、俺の面の皮は意外と厚い。何事もなく、

「今日はスカート履いてるから、珍しいと思って?」

と返す。

「一応・・・デートですし・・・」

(デートだからってスカート穿いてくれたの?俺のため?)

二人の距離感に凹んでいた俺は、それだけでもう、凄く嬉しくて。スマートに、気の利いた台詞のひとつでも言いたいのに、

「そう・・・」

嬉し過ぎて頭の回転が鈍ってしまう。咄嗟に素っ気ない返事しかでない自分が・・・情けない。

「いつも車や自転車を運転するからパンツばかりですし。でも、今日は授業が終わってから一旦家に帰って自転車を置いて電車で来たからですね!あ、あ、あまり深い意味は!」

慌てる姿が可愛い・・・お嬢さん?そこは深い意味があるところでしょ?いや、深い意味があったと誘導してみせる!

「でも、わざわざ着替えて来てくれたんだ?俺に会うために?嬉しいね?」
「あ、う」

赤くなる彼女に、俺は内心ガッツボーズを決めた。「お付き合い」はバランスが大事。でも、ただ待っているつもりはない。

(俺って意外と欲張りなんだ・・・)

----彼女の好意の花芽を見付けたらすぐに栄養をやって・・・咲かせて見せる。そうして沢山の恋の花を咲かせていこう。

とりあえず、どうやって手を繋ぐ所まで、持っていくか。俺は、色々と考えを巡らせ始めた。





あまりラブラブ感は出ていませんが、初々しい感じ(?)で・・・どこからか、なんか蓮さんが健康男子すぎてw。と声が聞こえますが・・・まぁ、なんとゆうか。老けていても22歳。

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プロフィール

Agren

Author:Agren
本家のストーリの進行のじれったさに、素敵な2次小説サイトを巡って熱を冷ましていましたが・・・とうとうを自分自身で妄想を開始しました。
2次は愚か、小説初挑戦です!



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