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後悔先に立たず(11)

5話で終わるといったのに~やっぱり長くなった~嗚呼いつ終わるのか~嗚呼いつ終わるのか~もうちょっと♪誤字直しました!!

SIDE KYOKO

私は、日本に帰る飛行機の中で、左手の薬指の指輪をぼんやりと眺めていた。
空港でクオンとお別れの挨拶をしている時、彼は私が右手にはめていた例の指輪を抜き取って左手の薬指にはめ直した。

「日本に着くまでは左手にしてて・・・」

クオンが何を意図してそんな事をするのか分らなくて、戸惑ってしまう。すると、彼は私の左手を両手で包み込むように覆い、真意を告げた。

「一人の時間に・・・左手の薬指に指輪を付ける意味について・・・結婚に付いてよく考えて欲しい。俺はキョーコと結婚できたら凄く嬉しいけど、本当に君はそれで良いのか、後で後悔しないように、もう一度考えて?」

彼の手に力が籠る。

「俺は来月、出演映画の日本公開に合わせて東京に行くけれど・・・もし君が、愛の無い結婚なんて間違ってる、って思ったら・・・会いに来なくていいから」

クオンを見上げると、慈しむような目で見つめられていて・・・相変わらず優しい・・・彼の気使いに、胸が熱くなる。

「遠距離恋愛をしている恋人が日本に来るんですから・・・会いに行かない訳ないじゃないですか・・・」

彼を安心させたい一心でそう答えた。すると、握られていた手を引かれ・・・気がつくと私は彼の腕の中に収まっていた。そのまま、抱きしめられて頬に軽くキスをされる。

アメリカだと、ハグも頬へのキスも挨拶だと分っているのに、先生やジュリエナさんにされた時には特に何も感じないのに、クオンにされると何だかとても緊張する。私は、条件反射的に身を固くして・・・ギュッと目を瞑ってしまった。

「キョーコちゃん・・・10歳の時に出会ったときから・・・世界中の女の子の中で、君の事が一番好き」

その言葉にはっとしてクオンを見上げると・・・目の前で微笑むクオン。その輝く碧い瞳は・・・まるで太陽が沈んだ直後の、まだ明るい夜空に「宵の明星」が輝く様を写し取ったみたいだった。

私の思考は、左手で輝く指輪の石と、思い出していたクオンの瞳が重なることで、ゆるゆると現実に引き戻される。

(クオンの演技・・・凄かった)

私は、アメリカでは既に公開されているクオンの出演映画を見せてもらって、戦慄を覚えていた。

(・・・一流の俳優は皆、空に輝く星なんだわ・・・)

彼は俳優として尊敬できる。きっと、同じ方向を見て歩いて行ける。

それに、先生だってジュリエナさんだって、クオンと私が結婚したら・・・私の自惚れでもなく・・・すごく喜んでくれると思う。お2人は、私が「娘」になる事を本気で期待して下さっているのが今回の滞在で良く分かった。偽装結婚みたいな真似を、敬愛する先生の息子さんとする・・・その罪悪感も今はもう無い。

「----私、後悔しないよ」

私は指輪ごと左手をそっと胸に抱きしめて、そう自分に言い聞かせた。


***


ショータローの告白を受けて、開きかけた・・・恋心を隠していた箱。

クオンと結婚を決意することで、再び何重にも鍵を掛けたはずなのに。

突然、敦賀さんから愛の告白をされ、その鍵はあっけなく外れ・・・ついに蓋が開いてしまった。



===== アメリカから帰国した翌々日 =====


・・・・携帯が鳴ってる?

突然意識に飛び込んできた音が、聞きなれた携帯の着信音だと気付いた。一体、今何時だろう?ベットに入った時に既に0時を過ぎていたから、もっと遅いのは確実・・・そう考えながら、枕元に置いてあった携帯を掴んで、片目を開けてディスプレイの表示を確認する。

するとそこには「敦賀さん」の4文字。慌てて通話ボタンを押すと、

「夜遅くに御免、大事な話があって・・・君の部屋のドアの前に居るんだけど、中に入れて貰えないかな?」

----敦賀さんが・・・私の部屋の前にいる?!

寝起きの頭に「長身の男性が私の部屋の前に佇んでいる」そのイメージだけがハッキリと浮かんでしまい、慌ててベットから転がり出てドアを開けた。

「こんばんは」
「本当に・・・いた」

真夜中の、突然の超人気俳優の訪問に、

「早く中に入って下さい!」

とりあえず彼を部屋に招き入れ、そうっと廊下を見渡してみる。高校卒業と同時に一人暮らしを始めた時、セキュリティとプライバシーを考えて、内廊下のマンションを選んでいた。

(誰にも見られていないみたい・・・良かった)

ほっ、と一息ついてドアを閉めて鍵をかけ、振り返ると、急に両足が中に浮いて、顔が敦賀さんの肩口にぶつかった。

(なにごと!?)

混乱している頭が「自分は敦賀さんに抱きかかえられて運ばれている」そう理解した時には、彼はベットの前まで移動していて、私を抱えたまま、座りこむように背中からベットにダイブし、勢いのままに体を半回転させていた。

つまり敦賀さんは、私に覆いかぶさるような格好になって・・・その腕で、私の体をぎゅうぎゅうと締め付けてくる。

(なななななな、何が起こったの~~~~~~!?)

「最上さん・・・俺は君を愛してる・・・」

(!?)

「ずっと・・・ずっと好きだった。付き合うのも、結婚するのも・・・俺にして」

(!?!?)

「ダークムーンごっこの時だって、あの時はふざけて誤魔化してしまったけれど・・・あの時、もう既に・・・俺は、君の事が愛しくて、思わず君を抱きしめてしまった・・・」

(!?・・・そうだ、この状況、あの時と一緒だ!)

「ちゃんと伝わるまで、信じてもらえるまで、何度でも言う。敦賀蓮は、ずっと前から最上キョーコさんを愛してる」

そう言って、敦賀さんが上半身をゆっくりと起こす。

突然の訪問に混乱して、私は電気も付けずにベットから飛び降りていてた。暗くなったら自動点灯する・・・フットライトだけが、部屋を頼りなく照らすけれど・・・その光だけでは、敦賀さんの表情まで伺い知れない。でも、暗闇の中・・・

----敦賀さんと目が合った

そんな気がした。

・・・その時に思い出したのはクオンの優しい碧い瞳だった。

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プロフィール

Agren

Author:Agren
本家のストーリの進行のじれったさに、素敵な2次小説サイトを巡って熱を冷ましていましたが・・・とうとうを自分自身で妄想を開始しました。
2次は愚か、小説初挑戦です!



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