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後悔先に立たず(4)

多少(?)長くなるかも・・・ごめんなさい。


SIDE REN

少女から女性へ・・・蕾が花開くように美しくなった最上さんに引き寄せられる「馬の骨」。まだ愛する事も愛される事も厭う彼女は、ただ只管に彼女に恋する男達を遠ざけたいと願う。そんな彼女に、

(恋人を作ってしまえばいいんだよ?)

と言ってみた。
もし・・・彼女がすんなり俺の提案を受け入れてくれれば、速攻で彼女の「恋人」に立候補し、「俺以上の適役はいない」「俺を恋人にしてくれれば、他の男なんて全部蹴散らしてあげる」と囁きながら、キスの一つも仕掛けて彼女をメロメロにしてしまう---『プランA』を考えていた。

一方、彼女が「そんな事、絶対無理です!」と言えば、とりあえず先輩面をして「可愛い後輩を守るために芝居で恋人役を引き受けてあげる」と彼女を丸め込み、外堀を埋め、彼女が気が付いた時にはもう逃げられない---『プランB』を実行しよう、と思っていた。

俺の予想は・・・99%の確率で『プランB』。残りの1%は、俺の予想と言うより・・・願望だった。

***

「恋人、ですか?恋人がいらっしゃらない敦賀さんなら、もっと別の方法を教えて頂けるかと期待したのですが・・・」

さっきまでの、キラキラと期待に満ちた瞳が曇る。

「んー、でも男と女では違うからね?」

「そうですか・・・実は、琴南さんにも相談したんですが、やはり「恋人を作れ」と言われちゃいました」

最上さんが小首をかしげ、少し困ったような表情をしている。
----彼女の大親友の琴南さん。俺が妬ける程に仲の良い二人の事だから、この手の相談もまず彼女にしているのは当然で。でも「ラブミー2号」の琴南さんが、どうゆうつもりで「恋人を作れ」と言ったのか・・・気になる。琴南さんの方は、俺が随分前から最上さんに片思いして、多分、俺が最上さんを大切にしているのだって、分ってくれているはずで・・・

「うーん・・・二人に聞いて二人とも恋人を作ってしまえというのなら、やっぱりそれが良いのかなぁ・・・?」

独り言の様なつぶやき。ため息をつきながら、仕方ないのかなぁ・・・という風情。

「琴南さんは、「恋人にするなら『この男には勝ち目がない』って周りに思わせる位のイイ男」にしなきゃ駄目よ、って言うんですが・・・敦賀さんはどう思います?」

最上さんが、ゆっくりと、琴南さんとの会話を思い出すように瞳を泳がせて・・・「どう思います?」の言葉と一緒に、俺に視線を投げかけてくる。

(まさか『プランA』!?)

まるで、俺を誘っているような、このシチュエーション。もしかして、琴南さんを通じて、既に俺の気持ちは君に伝わっているの?と動揺してしまう。でも・・・どちらにしても、この誘いに俺が、

----乗らない訳がないだろう?

「君なら・・・芸能界一のイイ男が恋人だ、って言って良いと思うよ?」

彼女に視線を絡ませて・・・捕まえて離さない。この千載一遇のチャンスは逃せない。俺は、彼女を怖がらせないようにゆっくりと彼女との距離を詰め始めた。

「確かに・・・相手は芸能人の方が信憑性がありますよね?不二子ちゃんの相手なら大金持ちか、貴族出身の二枚目って相場が決まってるんですけど・・・でも最上キョーコが「出会う」には無理があるんですよねぇ・・・」

(不二子ちゃん?)

彼女の発する言葉を、一言も聞き逃すまい・・・。チャンネルを全開にしていた俺の聴覚が、想定外の単語を捕まえて、一瞬、混乱してしまう。

「後は、男よけの札・・・定番は指輪かなぁ・・・と思ったんですけど・・・それは自分で買いに行くとして・・・」

(指輪?を自分で買いに行く!?)

嫌な予感がする。すごく嫌な予感がする。彼女に限っては、普通の女の子のような反応が期待できないだけじゃなく、予想外の事をやらかしてくれる事を、じゅぅぅぅぅぅぅぅぶんすぎる程、俺は学習させられている。残りの1%の可能性は、『プランA』じゃなくて、まさかの『プランC=想定の範囲外』!!

「最上さん!!!」
「はぃぃ!?」

とりあえず、彼女があらぬ方向に走り出さないようブレーキを掛けるため、少し大きな声で彼女の名前を呼んだ。

「あの、さ。君が恋人を作る・・・って話がどうして、不二子ちゃん?、とか、自分で指輪を買うって話になるのかな?」

「え、あの、だから『脳内彼氏』の役作りの話で・・・」

-----「脳」「内」「彼」「氏」!?

なんだそれ!!いやいや、落ち着け、俺。
『プランC』への対策を練るためにも、彼女の話を聞かなければ・・・。

「悪いけど・・・琴南さんとどんな話をしたか・・・教えてくれる?」


=======キョーコの記憶再生中=======

SIDE KYOKO

ショータローに捨てられた時に、もう恋などとゆう愚かしい行為はしないと誓った。
もう二度と・・・誰かの都合のいい女になり下がって、自分の人生を浪費するような真似はしない!

それなのに!今日だって撮影が終わった後に、

「京子ちゃん、監督が京子ちゃんと俺に用事があるって・・・呼んでるよ?」

って共演者のモリさんに言われたから、付いて行ったら・・・そこには誰も居なくて・・・モリさんに「京子ちゃんがずっと好きだった。付き合って欲しい」と言われてしまった。今週に入って何人目だろう・・・その数字に目眩を覚えつつも、最大限の礼儀をもって丁寧に断ったら・・・

「諦められないよ!ずっと好きだったのに・・・!!」

って、だ、だ、だ抱きしめられてしまった。もちろん、怨キョパワーを総動員して、お引き取り願ったけれど!

(ずっと好きだったなんて、絶対にっ嘘!!だって、トリンプルのCMが放送される前にはそんな素振り、全然なかったじゃない!!モリさん、気さくで良い人だと思ってたのにっ!どさくさに紛れて、私のっ、か、身体を触るなんて!!この破廉恥ホディ目当てめあてなのが見え見えなのよ~~!

----男なんて皆、ケダモノなのよ~~~~~~~~!!

私は、大親友のモー子さんを探して走り出していた。

***

「モー子さん~~~!この災厄の日々を早く終わらせるにはどうしたらいいのか、一緒に考えて欲しいの~~。このままだと、あなたの大親友のキョーコが、ケダモノの性欲のハケ口にされちゃうかもしれないのよ~!!」

私はメソメソとモー子さんに泣きついた。

「その共演者・・・俳優のモリさんよね・・・?」

「その名前は二度と聞きたくないわっ!!」

モー子さんは「モリさんはアンタの事をちゃんと好きだったわよ?アンタが気付いてないだけで」なんて弁護してたけど、例え、モー子さんの話を信じたとしても!!抱きついて良い理由にはならないんだから!!

「私はね!「告白」をされた時点で「負け」だと思うの!!」

「負けって・・・アンタ誰と何の勝負してるのよ・・・」

「だって断ると、後で気まずいのよ!?それに”ちょっと良い体してるからって、俺様の交際申し出を断るなんて生意気だ!” とか思われて逆恨みされたらどうするの!?告白さえされなければ、そうゆう問題から解放されるのよ!?」

モー子さんが呆れたという顔をしている。でも、すぐに何時もの理知的な顔に戻って、

「もぅ・・・分かったわよ。あんたの事を真面目に好きかどうか関係無く、告白すらされたく無いって事なのね?」

「そう!そうなのよ!私は誰とも恋なんて愚かしいことしないって誓ったんだから!!」
(流石モーコさん!頭の回転が速いっ)

「そうゆう事なら答えは至極簡単よ?恋人を作って「売約済み」って札を首からぶら下げておきなさいよ。そうすれば告白してくる男は激減するわ。皆、アンタがフリーだと思ってるから「彼氏にして下さい」って「告白」してくるんだから」

「嫌~~~~~~!いくらモー子さんのアドバイスでもそれだけは嫌!!ケダモノを制するために狼を飼えっていうの!?もし「飼い狼」に手を噛まれたらどうするの~~!!」

思わず、狼にガブリと頭から食べられてしまった赤ずきんちゃんを想像してしまう。そうなったら、モー子さんが猟師になって私を助けてくれるの!?でも命は助かっても、狼に食べられるのはきっと痛いし、苦しいわ!!(T△T)

「も~~!何情けない顔をしているのよ。別に本当に恋人を作れ、なんて言ってないわよ。恋人がいる演技をすれば十分でしょう?アンタは女優なんだから・・・」

そういえば!!モー子さんは、演技の練習とアルバイトを兼ねて、実生活の中で役を演じる「プライベートアクトレス」をしていたわ!!

「ふわぁぁぁぁぁぁ、さすが演技派女優モー子さんならではのアドバイス!!」

すると、モー子さんは少し得意気で。

「ただ・・・嘘とばれない程度に具体的で信憑性を持たせる・・・小道具やエピソードとかが必要だし・・・でも具体的過ぎても、それを調べられたら嘘だとバレるし、バレた時の為の事も考えておかなきゃならないし・・・緻密な役作りと相応の演技力が必要になるけど?」

でも、演技の勉強にもなるし一石二鳥よ?、とモー子さんの顔に書いてある。

「でも・・・結局、嘘を付くことになるんだよね」
「まぁ、それは「恋人役」の役作り次第よ。こちらは何も言わずに、相手に誤解させれば良いんだし」

何だか、どんどん敷居が上がっていくような気がする。私にそんな高等テクニックがあるのか・・・。そうだ!そんな事よりもっと簡単な事があるじゃない!!

「モー子さんが以前バイトしていたプライベートアクトレス、同じ事をしている男優も居るのよね?そこに、私の恋人役を依頼できないかしら!?」

「それはダメよ・・・あんた、今自分が「旬」な女優って自覚ある?本人同士が「契約」を結んで「芝居」をしているだけのつもりでも、万が一にもマスコミに注目されたら、それが真実として世間に認知されて、相手もアンタも身動きが取れなくなるんだから。アンタは大人しく架空の人物----『脳内彼氏』と付き合ってなさい!それなら、アンタを狙ってる男や、マスコミが躍起になって相手を探しても、見つからないんだから」

『脳内彼氏』・・・確かに、それなら誰にも迷惑を掛けないし、私が頑張れば嘘を付くことだって最低限で済むし!

「ありがとう!モー子さん!!私、もし本当に他に良い方法が見つから無かったら、脳内彼氏と付き合うわ!」


=======キョーコの記憶再生終了=======


再び SIDE REN 

----さすが、ラブミー1号と2号・・・(愛する事も愛される事も拒否+芝居バカ)×2 

実際の恋人を作るって発想をする訳が無かった・・・しかも、この流れだと、俺が恋人のフリをするっていう『プランB』にも持ち込めそうにないんだけど。俺は、目の間の「攻略対象」が相も変わらず難攻不落と思われて、眩暈を覚えてしまう。

「ですから・・・芸能人と付き合ってる「設定」は、自然で信憑性は増すんですけど・・・具体的すぎて嘘だとバレる可能性が高いというか・・・敦賀さん!?気分でも悪いんですか?顔色が良くないですよ?」

最上さんが心配そうに声を掛けてくれる。しっかりしろ、俺。彼女相手に・・・そんな都合良くコトが運ぶワケがないだろ?それでも、今!こうして彼女が俺のマンションにいるというのは貴重なチャンスであることは間違いないんだから・・・何か手を打たないと。

「いや、大丈夫だよ(にっこり)。彼氏がいるフリの演技をする・・・確かに良い案かもしれないけれど・・・でもさ、男性はあまり根掘り葉掘り聞いてこないだろうから、大丈夫かもしれないけど、女性相手ならどうする?例えば君がそれなりに親しい女性の共演者とかに色々聞かれたら?」

「その辺は演技力で何とかします!詮索好きで口が軽そうな人が居る時には「居ない」って言い張って、あまり人のプライベートを深く詮索しない方に話しかけられた時には意味ありげに振舞うんですよ!(さっきは○○さんが居たから言いにくくって)って、そこが最上キョーコの腕の見せ所です!頑張りますよ!!」

(はぁ・・・)

なんなんだ、この妙にヤル気のある態度。確かに恋愛以外に関しては、最上さんは他人の気持ちに聡いから、イケるかも知れないけれど・・・。

「今、敦賀さんもイケそう!?って思いませんでした!?」

「え・・・」

適切な否定の言葉を見つけられなかった俺に対して、最上さんが「沈黙は肯定ですよね♪」と喜んでいる。
あぁ、もう。どうして君は・・・俺の手をすり抜けていくんだろう。

「じゃぁ・・・君の演技が上手くいくように俺も協力するよ。男よけ札?・・・指輪は俺に買いに行かせて?」

「ええ!?そんな!敦賀さんを巻きこむつもりは!」

「俺、宝飾関係にコネあるし、口の堅い所・・・知ってるから。君が出せる予算で『この男には勝ち目がない』って送り主を連想させる指輪・・・用意してあげる。だって、適当な所で買って「京子」御用達!なんて騒がれたら、台無しだろう?」

「そう・・・ですね」
「じゃぁ決まりっと。すぐに用意するね?」

----これから始まる、彼女の「プライベート・ステージ」
その舞台に上がる手掛かりを、今日中に出来るだけ多く仕込んでおかないと・・・。





最上キョーコさんは、恋愛関係以外は「場の雰囲気」の読める人という設定なんです。えっと、この話はこれでも脱線していません。実は予定通りなのです。

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コメント欄から

こんにちはですぅ

こちらのメールアドレスで送ってくれると嬉しいなぁーーーー表SS
すごくすごく待ってますぅーーーーー

ではまたお邪魔しまっほぉーーーー

脳内彼氏っていいねぇーーーー
私も妄想で蓮と付き合いたいわぁーーーー

Re: はじめまして

コメントありがとうございます!!とっても嬉しいです。

文章が上手いなんて・・・とんでもない・・・恥ずかしいです。
もう、匿名だからこそできる暴挙です!!

キリ番も狙って頂いたとか!?感謝感激です!
そして、ペンギン革命の購入して頂いたとか!そこまで、Agrenの作品にかかわって下さるなんて!!

これからもお楽しみください!
プロフィール

Author:Agren
本家のストーリの進行のじれったさに、素敵な2次小説サイトを巡って熱を冷ましていましたが・・・とうとうを自分自身で妄想を開始しました。
2次は愚か、小説初挑戦です!



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