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後悔先に立たず(3)

宣言通り、五話で終わるのか・・・無理そうです。でも、これでも SIDE KYOKOを抜いて、かなり省略したのですが・・・。

SIDE REN

また、最上さんがトリンプルのイメージガールをすると聞いた。

(経緯を聞けば引き受けるのは当然だと思うけれど。でも、二度と下着姿を他の男に見せて欲しくない・・・)

俺は最上さんの彼氏でも何でもないのに・・・独占欲にまみれた願望を勝手に抱いてしまう。
前回は・・・BOX”R”の「ナツ」の持つシャープなイメージが全面に押し出されていたため、「媚びていない、格好いい、厭らしくない」と、女性からの支持は大きかったけれど、男性受けは、それ程良くなかった。

(今回もそうであって欲しい・・・)

最上さんの魅力は、京都の河原で出会った頃から変わらない、自分よりも他人の事に一生懸命な、純粋な『心』なんだから。それは、俺だけが知っていればいい・・・。

「おい、蓮!キョーコちゃんのCM放映のスケジュールが分ったぞ。来週の水曜日の○時放送の番組中からだ」

社さんに声を掛けられて、はっと我に返る。

(そんなに気になるなら、さっさと告白しろよ)
と呆れ顔の社さんを適当に流し、俺はその日時を心に刻んだ。

***

暗い背景の中、ロングショットで下着姿の最上さんが映し出される。色白で手足がすらりと長い彼女が立っている姿はまるでマネキンのよう。でも、直ぐに華麗なモデルウォークで歩き出す事で、マネキンではなく生きた人間なのだと知らしめる。徐々に彼女が近づいてきて、画面いっぱいに彼女の太腿から上の姿が映り・・・ターンを決めてポージング。するとすぐに「トリンプル-ヴェルダンディ-debut」・・・ブランド名に切り替わった。

(これが・・・最上さん!?)

俺は、自分が見たものが信じられず、再び再生して・・・その姿に唖然としてしまう。完璧なカーブを描いている腰・・・背中・・・ウエスト・・・そして、それに続く、美しく豊かな胸のライン。

(トリンプルにもジェリーウッズ顔負けの魔女がいる、とか?)

いや・・・最上さんにオファーを入れるなら、手足の長さとか、すらりとした身体つきのモデルを期待していたはずで・・・それに、ボディラインをここまで『捏造』したとなれば「京子」のイメージにもかかわる。もしかして・・・

----本物!?

『女の子は早いよぉ、大人になるの。きっと自分でも気付かない内に、すごいスピードで磨かれて、どんどん綺麗になって行くぞ・・・お前が目を逸らしている、その隙に』

ずっと昔、社さんから言われた事が唐突に思い出される。

「一瞬たりとも目を逸らしてなんかいない・・・いつの間に・・・こんなに綺麗になってしまって・・・」

***

翌朝、社さんは俺の顔を見るなり、
「蓮!!スケジュールを調整して、海外ロケの前にはキョーコちゃんに夕飯作りを頼むから!そこで決めろ!」
と言い放つ。

「は?何をいきなり言っているんですか・・・」

「お前、昨日キョーコちゃんのCM見ただろう!?キョーコちゃんがあんな綺麗な体になっているって知ってたか!?いや知ってる訳、無いよな!?お前は相変わらず「ただの」事務所の先輩なんだから!その癖、勝手に嫉妬しては彼女をビビらせて・・・」

「何が言いたいんですか・・・」
(相変わらず容赦がないな・・・)

「とぼけるなよ・・・あのCMは間違いなく話題になる。キョーコちゃん・・・性格も顔もかわいくて、家庭的で・・・それに加えてあんな体してるんじゃ・・・男共が目の色変えて彼女に群がってくるぞ!?どこかの馬の骨に攫われる前に、彼女に告白して!彼氏の立場を手に入れろ!!」

社さんがいつになく真剣で、熱い。今まで、俺のダダ漏れらしい恋心に対して、茶化したり・・・時に真剣に同情されたりしたけれど「告白」を本気で迫られたのは、これが初めてで。

「彼女は未だにラブミー部員で・・・」
「そんなのは分かってる!彼女が大切で、お前が躊躇う気持ちも分かる。でも・・・自分が何年間片思いしているのか分かってるか?」

「・・・」

俺が無言で指折り数え始めると、

「冷静に数えるな!!
あのなぁ、彼女に言い寄る男の中に、ビーグルのレイノみたいに、キョーコちゃんの気持ちを無視して近づこうとするタチの悪い男が混じってたらどうする!?「ただの」先輩じゃ、そうゆう奴らを蹴散らすにも限界があるぞ?俺は・・・お前にもキョーコちゃんにも幸せになって欲しいんだ・・・お前とは長い付き合いをしている、その欲目を引いたって、お前以上に彼女を幸せにできる男はいないと思うんだよ・・・」

「・・・」

BJの仕事を無事に終えた後、「敦賀蓮」としてハリウッド映画にも出演する願いも叶い、俺は自分なりに過去の自分との折り合いをつけていた。『枷』が外れた自分が、それでも彼女の先輩に徹していたのは、まだ恋をする事を恐れている彼女のためで。でも、それもいつかタイムリミットが来るとは思っていた。

「そう、ですね・・・スケジュール調整をお願いします」

***

結局、俺と彼女のスケジュールとの折り合いが悪く、最上さんが俺のマンションに来てくれたのは、3週間も経った日のことだった。

(海外ロケ前で仕事が詰まってるから仕方無いとはいえ・・・)

一応インターフォンを鳴らしてからドアを開けると彼女が玄関まで迎えに出てきてくれる。
 
「お帰りなさい!お疲れさまでした!!」
「ただいま」

(う・・・最上さんのお帰りなさい@俺のマンション・・・もう、これだけでヤバイんだけど・・・どうする俺・・・)

「お夕飯、帰宅されたら仕上げをと思っていたので・・・シャワーでもいかがですか?その間にアツアツを食卓に並べておきます!」
「あ、うん。ありがとう」
(シャワーなんて浴びちゃって・・・彼女の勧めなんだから・・・いいよな?)

バスルームから出てくるとリビングには美味しそうな料理が並べられていて。

「今日は鶏肉料理を食べたいと言われていたので、鳥の水菜餡かけと茶わん蒸し、それにニンジンサラダをご用意しました!!」

「いつも・・・見事だね。とても美味しそうだ。せっかく出来立てを用意してくれたんだから、早速いただこうか?」

食事中は、いつになく上機嫌な彼女が次から次へと話題を振ってくれたので、幾分緊張気味だった俺も、いつしか楽しく会話をしながら、食事を進めていた。

(こんな風に彼女と食事をする夜を・・・他の男に譲れるはずがない)

食後の片付けだって、台所に二人で立つというシチュエーションは、俺にとっては、ひたすらに幸せな時間。そっと後姿を盗み見れば、薄手のセーターが、体のラインにゆるく沿っていて・・・あのCMの彼女の体のラインを再現している。エプロンをしているからはっきりとは分からないけれど、胸の辺りだって・・・明らかに自己主張しているし・・・。

(これ以上、想像するな俺!!!)

「コーヒーは俺が淹れるから・・・リビングで待ってて?」

彼女をキッチンから、追い出すことで、なんとか想像が暴走するのを押しとどめた。

***

「あの!敦賀さんに折り入ってご相談があります!!」

コーヒーを一口含んで一息付いて・・・声を発したのは、彼女が先だった。

「何?・・・次のドラマ役作りの事?」

「いえ、それは全く問題なく!むしろ共感しすぎて素のままで演じる事が出来そうです!私の相談は・・・もっと個人的な事でございまして!こんな事を、大先輩に相談するのは少々おこがましいのですが、敦賀さんに是非ともご指導いただきたく、お願いします!!」

(個人的な・・・事?)内心の動揺を抑えて、なるべく普通に返事をする。

「そう。もちろん、俺でよければ」

すると、彼女がパァァと花が咲くような微笑みを見せて、鞄から一冊の雑誌を取り出した。

(あれって・・・)

「まずはこちらをご覧ください!」
そう言って、付箋紙で目印がついていたページを目の前に広げる。そう、これは彼女の例の----トリンプルの広告。下着姿の彼女のページを見せられて俺の心臓がジャンプする。俺にこれを見せて・・・個人的な相談をするとはどうゆうことか。

「この雑誌・・・ネットオークションでプレミアが付いているそうです。それだけじゃなく、私の下着姿が女性誌に「広告」として掲載されると、雑誌の売り上げが上がるという異常事態が発生しておりまして。トリンプルの広告は、トリンプルがお金を出して掲載してもらうのではなく、雑誌社が、私の写真1枚と交換に「ヴェルダンディ」の宣伝を無償掲載する、という状況になっております」

「・・・すごいね」

「しかも、あ、あ、あり得ない事に・・・私のページ目当てで・・・女性誌をっ、男性が買っていくそうなんですっ!!」

(ごめん、実は俺も持ってる・・・社さんが勝手に買って押しつけられたんだけど)

「自分でも、破廉恥な体になってしまったとは思うのですが・・・まさかこんなに反響が大きいとは思っていなくて。そうだ、その前に・・・」 

彼女がなぜ「破廉恥な」体になってしまったのかという経緯の説明を受けた。

(まさか、俺の不用意な発言も原因の一つだったなんて・・・)

「私・・・ずっと「さらし」を巻いてスタイルをごまかしてきたんですが・・・ここまで最上キョーコの破廉恥な体が、世間様に広く認知されてしまった以上、このトリンプルの仕事は、神様が最上キョーコに、いい加減、運命を受け入れて、胸を張って生きなさい、って伝える為に降らせたのだと考える事にしました」

「・・・それで?」

「今は、ちゃんと正直に!!撮影で作って頂いたヴェルダンディの下着を付けてます。
その、今はまだ慣れてなくて・・・外を歩いているとチラチラとこの破廉恥な体を盗み見られて恥ずかしいのですが!きっと、その内、見られる生活にも慣れてくる・・・むしろ、注目されてナンボの芸能界ですから!ラブミー部の「ピンクつなぎ」、だって最初は死ぬ程恥ずかしかったのですが!でも、今はすっかり体に馴染んでます!だから!!
----この「ピンクなボディ」(爆)も、いつかきっと最上キョーコに馴染むと思いまして!!私は、前向きに、自分の体と向き合う決心をしたんです!!」

俺はもう、動揺を顔に出さないように相槌を打つのが精いっぱいで。
(ごめん、さっき俺も盗み見てた・・・っていうか、最上さんの話は、どこに向かって暴走を始めたんだ!?)

「でもですね、そんな健気な私を狼狽させる事が次々と起こりまして!生涯を女優道の探究に捧げると誓う私に対して・・・この破廉恥な体目当てだと思われるケダモノ達が次々と・・・」

そこで、最上さんが般若の形相になって・・・ぎょっとした俺の隙をついて一気に叫んだ。

「あーもう、しつこい、しつこい、しつこーーーーい!!電話番号もメアドも教えられません!!食事になんて行きません!!ドライブ?ありえません!!私より、もっと胸が大きくて!セクシーな!女性芸能人は沢山いるんですから・・・そっちを誘って下さい―!!」

(やっぱり、そんな事態になっていたんだ・・・)
俺は、彼女をしつこく誘う男を想像してしまい、嫉妬心が燃え上がる。すると、こんどは彼女がぎょっとして、へこへこと謝り始めた。

「ご、ご、ごめんなさい~、つい取り乱してしまいました~~~。
えっと、それでご相談したい事は!抱かれたい男NO1の敦賀様におかれましては、きっと女性からのお誘いも絶えないと思いまして。でも、浮ついた噂もなく、逆恨みされる様子もなく、お誘いも上手く立ち回られて穏便にかわされているご様子。どうか、哀れな子羊の最上キョーコが狼の餌食になる前に!!そのスペシャルテクニックをご教授くださいませ~~~」

「はぁ~」(・・・そういうことか)

縋るような目で見上げる最上さんに・・・俺は、思わず溜息を付いた。相変わらず、見事な「ラブミー部員」ぶり。もう、どうしたらいい加減、俺のものになるのか・・・。そんなに信頼の目で俺を見ないでほしい。君を食べてしまいたい狼はここにもいるのだから。

「男と女じゃ・・・やり方が違うし・・・」
「もちろん分かっていますよ?だから女版の方でお願いします」

(なんだか、デジャヴを感じる・・・)

「ああゆうのは、ケースバイケースだし・・・中々、難しくて。でも、性別に関わらず、誰にでもできて、確実な方法は1つある」

「それ!!教えてください!!!」

彼女の黒くてまぁるい目が、まるで夜空の一等星がすべて宿ったように輝いている。

「・・・恋人を作ってしまえばいいんだよ?」

(----俺を選んでくれたら後悔はさせないから、ね?)





ここで、切るのかよ!?でも、長いですよねぇ?

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プロフィール

Agren

Author:Agren
本家のストーリの進行のじれったさに、素敵な2次小説サイトを巡って熱を冷ましていましたが・・・とうとうを自分自身で妄想を開始しました。
2次は愚か、小説初挑戦です!



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